社会保険 GUIDE

国民健康保険料の軽減・減免

このページでは、所得が低い世帯の7割・5割・2割軽減、倒産・解雇等で離職した人の非自発的失業者軽減、自治体条例による減免の3系統を中心に詳しく説明します。ただし、国民健康保険には未就学児、出産する被保険者、旧被扶養者などを対象にした別の軽減・免除もあります。いずれも対象と手続きが別で、退職すれば自動的に保険料が下がる仕組みではありません。

全国共通自動適用の可能性対象年度:2026年時点最終確認日:2026.09.20

A. この制度をひとことで

  • このページで詳しく扱う3系統:所得が低い世帯の7割・5割・2割軽減/倒産・解雇等による非自発的失業者軽減/市区町村の条例による減免。ほかに未就学児・産前産後・旧被扶養者などの軽減・免除もあります
  • 7割・5割・2割軽減で減るのは均等割と平等割だけで、所得割は減りません。非自発的失業者軽減は所得割の計算の基礎になる所得が減ります
  • 非自発的失業者軽減と条例による減免は届出・申請が必要です。7割・5割・2割軽減は申請不要ですが、世帯全員の所得の申告が必要です

B. 対象になる人

国民健康保険料の負担を下げる仕組みには、所得が低い世帯の7割・5割・2割軽減、倒産・解雇等で離職した人の非自発的失業者軽減、市区町村が条例で定める減免のほか、未就学児・産前産後・旧被扶養者などを対象にした軽減・免除があります。それぞれ対象・手続き・根拠が違い、「退職すれば自動的に安くなる」制度ではありません。

非自発的失業者軽減は自動では適用されません。雇用保険受給資格者証等で離職理由コードを確認できる書類を持って市区町村へ届け出る必要があります。対象は離職理由コードが特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)で、離職日時点で65歳未満の人です。自己都合の離職(コード40など)は対象外です。100分の30にするのは本人の前年の給与所得だけで、給与収入そのもの、事業所得などの給与以外の所得、配偶者ほか他の世帯員の所得は減りません。7割・5割・2割軽減の判定には、世帯主が国民健康保険に加入していない世帯(擬制世帯主)でもその世帯主の所得を含めます。退職後に任意継続と国民健康保険のどちらが安いかは、この軽減を適用した後の金額で比べてください。

所得制限・年齢制限
7割・5割・2割軽減に年齢の要件はなく、前年の世帯の所得が政令で定められた基準額以下かどうかで判定します。令和8年度は、7割が43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割が43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、2割が43万円+57万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下です。判定には、世帯主が国民健康保険に加入していない世帯(擬制世帯主)でもその世帯主の所得を含めます。非自発的失業者軽減には年齢の要件があり、離職日時点で65歳未満であることが必要です。旧被扶養者の減免にも資格取得日に65歳以上という年齢の要件があります。条例による減免の要件は市区町村ごとに異なります。

C. いくら関係するか

金額・計算方法
7割・5割・2割軽減は、前年の世帯の所得が政令で定められた基準額以下の場合に、均等割(と平等割を採用している自治体はその平等割)を7割・5割・2割減額する。令和8年度の基準は、7割が43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割が43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、2割が43万円+57万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下で、同じ年度なら全国共通。所得割・資産割は対象外。非自発的失業者軽減は、本人の前年の給与所得だけを100分の30として所得割と軽減判定を計算する。ほかに未就学児の均等割5割軽減、産前産後期間の所得割・均等割の免除、旧被扶養者の減免がある。条例による減免の割合・対象は市区町村ごとに異なる

実際の金額は入力条件によって異なります。正確な金額は公式窓口で確認するか、下のシミュレーターで概算してください。

このページで詳しく説明する3系統
仕組み主な対象手続き決め方
7割・5割・2割軽減前年の世帯の所得が基準額以下の世帯申請不要(世帯全員の所得の申告は必要)全国共通の法令
非自発的失業者軽減倒産・解雇等で離職し、離職日時点で65歳未満の人市区町村への届出が必要全国共通の法令
条例による減免災害、収入の大幅な減少など市区町村が定める事情がある人申請が必要市区町村の条例

この3つは別の仕組みで、1つに当てはまらなくても他に当てはまることがあります。国民健康保険の軽減・免除はこの3つだけではありません。次の表も確認してください。

7割・5割・2割軽減で減る部分・減らない部分
保険料の区分計算のしかた7割・5割・2割軽減
均等割加入者1人あたりで計算する部分対象(7割・5割・2割減額)
平等割1世帯あたりで計算する部分(採用している自治体)対象(7割・5割・2割減額)
所得割前年の所得に応じて計算する部分対象外
資産割固定資産税額に応じて計算する部分(残している自治体)対象外

保険料の全体が7割引きになる仕組みではありません。所得割が大きい世帯ほど、軽減後の負担の下がり方は小さくなります。

非自発的失業者軽減の対象になる離職理由コード
区分離職理由コード主な内容
特定受給資格者11・12・21・22・31・32倒産、事業所の廃止・移転、解雇、退職勧奨など
特定理由離職者23・33・34期間の定めのある労働契約が更新されなかった場合など
対象にならない40など上記以外自己都合の離職、定年退職など

離職理由コードは、雇用保険受給資格者証や離職票で確認できます。コードは自分で選べるものではなく、ハローワークが判断します。

ほかに確認する全国共通の軽減・免除
制度主な対象減額・免除される部分手続き
未就学児の均等割軽減未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者)医療分と後期高齢者支援金等分の均等割を5割軽減。7割・5割・2割軽減の対象世帯では、その軽減後に残った均等割からさらに5割軽減(7割軽減世帯なら合わせて8.5割)原則として申請不要
産前産後期間の免除出産する国民健康保険の被保険者本人(妊娠85日以上の出産。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)本人の所得割と均等割が対象。単胎は出産予定月(または出産月)の前月から4か月分、多胎は出産予定月(または出産月)の3か月前から6か月分。世帯全員の保険料が免除される制度ではない市区町村への届出が必要(出産予定日の6か月前から。出産後でも届け出られる)
旧被扶養者の減免被用者保険の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移ったことにより、その被扶養者だった人が国民健康保険に加入した場合で、資格取得日に65歳以上の人所得割は当分の間かからない。均等割は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで5割減額。旧被扶養者だけで構成される世帯は、同じ期間、平等割も5割減額。7割・5割軽減に当たる世帯はそちらが優先され、この減免は行われない(2割軽減の世帯は2割軽減と合わせて5割になる)市区町村への申請が必要な場合がある
特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減同じ世帯の人が後期高齢者医療制度へ移ったことで、国民健康保険の被保険者が1人だけになった世帯移行の月から5年間(特定世帯)は医療分・後期高齢者支援金等分の平等割額の2分の1を軽減(納付額は2分の1)。その後の3年間(特定継続世帯)は平等割額の4分の1を軽減(納付額は4分の3)。子ども・子育て支援金分の平等割の扱いは市区町村・賦課年度ごとに確認。旧被扶養者の減免とは別の制度原則として申請不要

いずれも法令で全国共通に定められた制度で、市区町村の条例による減免とは別のものです。旧被扶養者の減免と、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減は名前も対象も別の制度なので、混同しないでください。実際の適用の可否と手続きは、住民票のある市区町村で確認してください。

令和8年度の国民健康保険料の構成
計算の区分何に充てる部分か誰にかかるか
医療分加入者の医療給付に充てる部分加入者全員
後期高齢者支援金等分後期高齢者医療制度への支援金に充てる部分加入者全員
介護納付金分介護保険の納付金に充てる部分40歳以上65歳未満の加入者(介護保険第2号被保険者)
子ども・子育て支援金分子ども・子育て支援納付金に充てる部分(令和8年度から加わった区分)加入者全員(年齢による対象の限定はありません)
(子どもの均等割の取扱い)子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後最初の3月31日までの被保険者について10割軽減されます18歳到達年度末までの加入者

令和8年度から、従来の3区分に子ども・子育て支援金分が加わりました。それぞれの区分に所得割と均等割があり、自治体によっては平等割・資産割もあります。区分ごとに賦課限度額が定められていますが、料率・限度額・採用している区分は市区町村ごと、年度ごとに異なるため、金額は住民票のある市区町村で確認してください。なお、未就学児の均等割5割軽減は医療分と後期高齢者支援金等分が対象で、子ども・子育て支援金分の10割軽減とは別の扱いです。

計算例

例1:7割軽減になる考え方

  1. 前提:令和8年度、被保険者等2人、給与所得者等1人、世帯の所得の合計 400,000円
  2. 7割軽減の判定額:430,000円(給与所得者等が1人なので10万円の加算はなし)= 430,000円
  3. 7割軽減の判定には被保険者等の数を掛ける部分がない(世帯人数が増えても判定額は上がらない)
  4. 世帯の所得 400,000円 ≦ 430,000円 なので該当

7割軽減(均等割・平等割が7割引き)

軽減されるのは均等割と平等割(採用している自治体)だけで、所得割は軽減されません。保険料全体が7割引きになるわけではありません。この金額は令和8年度(2026年度)の判定基準です。7割・5割・2割軽減の判定基準は同じ年度なら全国共通ですが、年度ごとに改正されます。別の年度分を確認する場合は、その年度の基準で判定してください。なお、保険料率・賦課限度額・条例による減免の基準は市区町村ごとに異なり、判定基準とは別のものです。

例2:5割軽減になる考え方

  1. 前提:令和8年度、被保険者等2人、給与所得者等1人、世帯の所得の合計 1,000,000円
  2. 7割軽減の判定額 430,000円 は超えている
  3. 5割軽減の判定額:430,000円 + 310,000円 × 2人 = 1,050,000円
  4. 世帯の所得 1,000,000円 ≦ 1,050,000円 なので該当

5割軽減(均等割・平等割が5割引き)

5割・2割軽減の判定額は被保険者等の数に応じて上がります。同じ所得でも世帯の人数によって結果が変わります。この金額は令和8年度(2026年度)の判定基準です。7割・5割・2割軽減の判定基準は同じ年度なら全国共通ですが、年度ごとに改正されます。別の年度分を確認する場合は、その年度の基準で判定してください。なお、保険料率・賦課限度額・条例による減免の基準は市区町村ごとに異なり、判定基準とは別のものです。

例3:2割軽減になる考え方

  1. 前提:令和8年度、被保険者等2人、給与所得者等1人、世帯の所得の合計 1,500,000円
  2. 5割軽減の判定額 1,050,000円 は超えている
  3. 2割軽減の判定額:430,000円 + 570,000円 × 2人 = 1,570,000円
  4. 世帯の所得 1,500,000円 ≦ 1,570,000円 なので該当

2割軽減(均等割・平等割が2割引き)

7割・5割・2割は段階で決まり、重ねて適用されることはありません。この金額は令和8年度(2026年度)の判定基準です。7割・5割・2割軽減の判定基準は同じ年度なら全国共通ですが、年度ごとに改正されます。別の年度分を確認する場合は、その年度の基準で判定してください。なお、保険料率・賦課限度額・条例による減免の基準は市区町村ごとに異なり、判定基準とは別のものです。

例4:軽減の対象にならない例

  1. 前提:令和8年度、被保険者等2人、給与所得者等1人、世帯の所得の合計 1,600,000円
  2. 2割軽減の判定額 1,570,000円 を超えている
  3. 7割・5割・2割のいずれにも当たらない
  4. 同じ所得でも給与所得者等が2人いる世帯なら、判定額に10万円が加算されて 1,670,000円 となり、2割軽減になる

軽減なし(均等割・平等割はそのまま)

この判定に使う所得は、世帯主が国民健康保険に加入していない世帯(擬制世帯主)でもその世帯主の所得を含めて計算します。世帯を分ければ必ず軽減されるという性質のものではありません。7割・5割・2割軽減に当たらない場合でも、未就学児の均等割軽減、産前産後期間の免除、旧被扶養者の減免、市区町村の条例による減免など、別に確認できる制度があります。この金額は令和8年度(2026年度)の判定基準です。7割・5割・2割軽減の判定基準は同じ年度なら全国共通ですが、年度ごとに改正されます。別の年度分を確認する場合は、その年度の基準で判定してください。なお、保険料率・賦課限度額・条例による減免の基準は市区町村ごとに異なり、判定基準とは別のものです。

例5:非自発的失業者で前年の給与所得を100分の30として扱う例

  1. 前提:離職理由コード11(倒産等による離職)、離職日時点45歳、本人の前年の給与所得 3,000,000円
  2. 離職理由コードが対象で、離職日時点の年齢が65歳未満なので対象になる
  3. 給与所得 3,000,000円 × 100分の30 = 900,000円
  4. 国民健康保険料の計算に使う世帯の所得:3,000,000円 → 900,000円

所得割の計算の基礎になる所得が 900,000円 として扱われる

これは自動では適用されません。雇用保険受給資格者証(またはマイナポータルの離職票情報等)を持って市区町村の国民健康保険窓口へ届け出る必要があります。なお、100分の30にするのは給与収入ではなく給与所得(給与収入から給与所得控除を引いた後の金額)です。

例6:給与所得以外の所得は100分の30にしない例

  1. 前提:例5と同じ本人で、前年の給与所得 2,000,000円のほかに事業所得 1,000,000円がある
  2. 給与所得 2,000,000円 × 100分の30 = 600,000円
  3. 事業所得 1,000,000円 はそのまま
  4. 合計:600,000円 + 1,000,000円 = 1,600,000円

1,600,000円(全部を100分の30にした 900,000円 にはならない)

100分の30にできるのは給与所得だけです。事業所得、不動産所得、公的年金等に係る雑所得、株式等の譲渡所得などは減らされません。

例7:配偶者など他の世帯員の所得は100分の30にしない例

  1. 前提:離職理由コード21(解雇)、離職日時点50歳、本人の前年の給与所得 3,000,000円、配偶者の前年の給与所得 1,500,000円
  2. 本人の給与所得 3,000,000円 × 100分の30 = 900,000円
  3. 配偶者の給与所得 1,500,000円 はそのまま
  4. 世帯の所得の合計:900,000円 + 1,500,000円 = 2,400,000円

2,400,000円(世帯全員の所得を100分の30にするわけではない)

対象になるのは届け出た本人の給与所得だけです。世帯に複数の対象者がいる場合は、それぞれが届け出ればそれぞれの給与所得が対象になります。

例8:退職直後に前年の所得が高く、保険料が高く出る例

  1. 前提:2026年5月31日に退職、前年の給与所得 5,000,000円、退職後は無収入
  2. 国民健康保険料は前年の所得で計算するため、退職後に収入がなくても前年の所得で保険料が決まる
  3. 自己都合の離職(離職理由コード40など)で軽減の対象にならない場合:5,000,000円のまま
  4. 倒産・解雇等(離職理由コード11など)で軽減の対象になる場合:1,500,000円として計算
  5. 軽減の期間:2026年6月から2028年3月まで(離職日の翌日の属する月から、その月が属する年度の翌年度末まで)

退職しただけでは保険料は下がらない。下がるのは離職理由と年齢の要件を満たして届け出た場合

「退職したら自動的に安くなる」制度ではありません。自己都合の離職でも、災害や収入の大幅な減少があれば市区町村の条例による減免を相談できる場合があります。

例9:所得の申告がなく軽減の判定ができない例

  1. 前提:例1と同じ所得だが、世帯に所得の申告をしていない人がいる
  2. 軽減の判定は世帯全員の前年の所得が分かっていることが前提になる
  3. 収入がなかった人も、申告がないと「所得が分からない世帯」として扱われる

軽減なし(本来なら軽減に当たる所得でも、申告がないと判定できない)

収入がゼロでも申告は必要です。住民税の申告または市区町村が案内する簡易な申告をすれば、さかのぼって軽減が適用されることがあります。心当たりがあれば早めに市区町村へ相談してください。

例10:災害や収入の大幅な減少で自治体の減免を相談する例

  1. 前提:災害で住宅に被害を受けた、または事業の休廃業・病気などで今年の収入が大きく減った
  2. 7割・5割・2割軽減は前年の所得で自動的に判定されるため、今年の事情はすぐには反映されない
  3. 市区町村の条例による減免は、今年の事情を理由に申請できる場合がある
  4. 対象になる事情、減免の割合、申請の期限、必要な書類はいずれも市区町村ごとに異なる

金額の目安はここでは示せない。住民票のある市区町村の国民健康保険窓口へ申請する

減免は申請して認められるもので、自動では適用されません。納期限を過ぎてからでは受け付けられない場合があるため、払えないと分かった時点で早めに相談してください。「払えないので放置する」と督促・延滞金・短期証等の対象になり得ます。

例11:任意継続と国民健康保険を比べる例

  1. 前提:退職して、退職前の健康保険の任意継続に入るか、国民健康保険に入るかを選ぶ
  2. 任意継続の保険料は、退職前の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)に問い合わせて概算を出してもらう
  3. 国民健康保険の保険料は、住民票のある市区町村の窓口で前年の所得を伝えて試算してもらう
  4. 非自発的失業者軽減に当たる場合は、軽減を適用した後の国民健康保険料で比べる
  5. 保険料だけでなく、扶養する家族の人数や付加給付の有無も合わせて比べる

どちらが安いかは前年の所得・世帯の人数・自治体の料率で変わるため、両方の窓口で概算を取って比べる

任意継続には退職日の翌日から20日以内という期限があります。国民健康保険の試算は市区町村でしかできません。このサイトに全国共通の国民健康保険料の計算機はありません。

例12:社会保険料控除で所得税・住民税が下がる例

  1. 前提:課税所得 3,000,000円 の人が、その年に国民健康保険料を 300,000円 支払った(概算)
  2. 実際に支払った国民健康保険料は、全額が社会保険料控除の対象になる
  3. 課税所得:3,000,000円 → 2,700,000円
  4. 所得税(復興特別所得税を含む)の差:約 30,630円
  5. 住民税所得割(標準税率10%)の差:約 30,000円

所得税・住民税を合わせて年 約60,630円 の差(概算)

軽減や減免で保険料そのものが下がった場合、社会保険料控除の対象になるのは実際に支払った後の金額です。控除で戻る額は税率によって変わるため、保険料の負担が控除で相殺されるわけではありません。世帯主がまとめて支払った場合は、原則として実際に支払った人の社会保険料控除になります。

計算例は考え方を示すための概算です。実際の金額は、適用される税率区分、復興特別所得税、住民税への影響、個別の事情によって変わります。

ほかの制度への影響
  • 高額療養費:非自発的失業者軽減を受けると、高額療養費の所得区分の判定でも給与所得が100分の30として扱われ、自己負担の上限額が下がる場合があります。
  • 計算の基準:国民健康保険料は前年の所得で計算します。退職直後は収入がなくても保険料が高く出ることがあります。
  • 社会保険料控除:実際に支払った国民健康保険料は全額が社会保険料控除の対象です。軽減・減免を受けた場合の控除額は、減額された後に実際に支払った金額になります。
  • 全国共通と自治体差:7割・5割・2割軽減の判定基準額は政令で定められ、同じ年度なら全国共通です。一方、保険料率、賦課限度額、平等割や資産割を採用しているか、条例による減免の範囲は市区町村ごとに異なります。金額は必ず住所地で確認してください。このサイトに全国共通の国民健康保険料の計算機はありません。
  • 申告:収入がなかった人も所得の申告が必要です。世帯に未申告の人がいると7割・5割・2割軽減の判定ができず、本来なら軽減に当たる所得でも軽減されません。
  • 令和8年度の改正:保険料の計算の区分に子ども・子育て支援金分が加わり、医療分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分と合わせて4区分になりました。子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後最初の3月31日までの被保険者について10割軽減されます。

D. いつまでに何をするか

時期・期限の目安
7割・5割・2割軽減と未就学児の均等割軽減は申請不要(ただし7割・5割・2割軽減には世帯全員の所得の申告が必要で、未申告だと判定できない)。非自発的失業者軽減は離職日の翌日の属する月から、その月が属する年度の翌年度末までで、市区町村への届出が必要。産前産後期間の免除は単胎が4か月分・多胎が6か月分で、出産予定日の6か月前から届け出られる。旧被扶養者の減免は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで。条例による減免は申請が必要で、納期限との関係を含め市区町村ごとに扱いが異なる

この制度は、人によって期限の起点が異なる・一律の期限計算ルールがないため、期限の自動計算には対応していません。期限は上記の時期の目安と公式窓口で確認してください。

E. どこで申請するか

住民票のある市区町村の国民健康保険窓口。非自発的失業者軽減は雇用保険受給資格者証等で離職理由コードを確認できる書類を持参する

主な必要書類
  • 国民健康保険被保険者証またはマイナ保険証
  • 本人確認書類とマイナンバーが確認できる書類
  • 非自発的失業者軽減:雇用保険受給資格者証など、離職理由コードを確認できる書類
  • 条例による減免:収入の減少や被害の状況が分かる書類(罹災証明書、給与明細、帳簿、廃業の届出など)
  • 所得の申告をしていない場合:住民税の申告書(市区町村が案内する簡易な申告書で足りる場合があります)

G. 知らないと損しやすい注意点

このページで詳しく扱う3系統と、ほかにある制度

このページでは、前年の世帯の所得が低い場合の7割・5割・2割軽減、倒産・解雇等で離職した人の非自発的失業者軽減、市区町村が条例で定める減免の3系統を中心に説明します。それぞれ対象も手続きも根拠も別です。ただし、国民健康保険の軽減・免除はこの3つだけではありません。未就学児の均等割軽減、産前産後期間の免除、旧被扶養者の減免、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減なども、法令で全国共通に定められています。窓口で「軽減はありますか」と聞くだけでは、どの制度の話か伝わらないことがあります。自分の事情(所得が低い/会社都合で離職した/災害や収入減があった/未就学児がいる/出産する/被扶養者から国保へ移った)を具体的に伝えてください。

退職しただけでは保険料は下がらない

国民健康保険料は前年の所得で計算します。退職して収入がなくなっても、前年に給与があればその所得で保険料が決まるため、退職直後は保険料が高く出ることがあります。保険料が下がるのは、非自発的失業者軽減の要件(離職理由コードと年齢)を満たして届け出た場合や、7割・5割・2割軽減の基準に当てはまる場合、条例による減免が認められた場合です。退職という事実だけで自動的に安くなる仕組みではありません。

7割・5割・2割軽減で減るのは均等割と平等割

7割・5割・2割軽減の対象は、加入者1人あたりで計算する均等割と、1世帯あたりで計算する平等割(採用している自治体)です。前年の所得に応じて計算する所得割は対象になりません。資産割を残している自治体でも、資産割は対象外です。「保険料が7割引きになる」という理解は誤りで、実際に下がるのは均等割・平等割の部分だけです。

令和8年度の判定基準額と、市区町村ごとに違うもの

令和8年度の7割・5割・2割軽減の判定基準額は、7割が43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割が43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、2割が43万円+57万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下です。給与所得者等が1人以下の場合、10万円の加算はありません。被保険者等の数には、一定の特定同一世帯所属者を含めます。この判定基準は政令で定められており、同じ年度なら全国共通です。一方で、保険料率、賦課限度額、平等割・資産割を採用しているか、条例による減免の基準は市区町村ごとに異なります。判定基準は全国共通、実際の保険料額は市区町村ごと、と分けて考えてください。判定基準額は年度ごとに改正されるため、別の年度分を確認する場合はその年度の基準で判定してください。

世帯全員の所得の申告が前提になる

7割・5割・2割軽減は申請しなくても適用されますが、世帯全員の前年の所得が分かっていることが前提です。収入がなかった人も所得の申告が必要で、世帯に申告していない人がいると判定ができず、本来なら軽減に当たる所得でも軽減されません。住民税の申告または市区町村が案内する簡易な申告をすれば、さかのぼって軽減が適用されることがあります。心当たりがあれば早めに市区町村へ相談してください。

判定には国保に加入していない世帯主の所得も含む

7割・5割・2割軽減の判定に使う所得には、世帯主が国民健康保険に加入していない場合でも、その世帯主(擬制世帯主)の所得を含めます。会社の健康保険に入っている世帯主がいる世帯では、加入者本人の所得が低くても軽減に当たらないことがあります。また、後期高齢者医療制度へ移った人のうち一定の要件を満たす人(特定同一世帯所属者)は、判定のときの被保険者の数に含めて数えます。世帯の構成が変わったときは、判定がどう変わるかを窓口で確認してください。

非自発的失業者軽減は届出が必要で、自動では適用されない

非自発的失業者軽減は、市区町村へ届け出て初めて適用されます。国民健康保険への加入手続きをしただけでは適用されません。雇用保険受給資格者証など、離職理由コードを確認できる書類を持って、住民票のある市区町村の国民健康保険窓口で手続きしてください。離職してから時間が経っている場合でも、対象の期間内であれば相談できることがあります。

100分の30にするのは本人の前年の給与所得だけ

非自発的失業者軽減では、対象になる本人の前年の給与所得を100分の30として保険料を計算します。減るのは給与所得だけで、給与収入そのものではありません。事業所得、不動産所得、公的年金等に係る雑所得、株式等の譲渡所得などは減りません。配偶者ほか他の世帯員の所得も減りません。世帯に対象者が複数いる場合は、それぞれが届け出ればそれぞれの給与所得が対象になります。

軽減の期間には終わりがある

非自発的失業者軽減が適用されるのは、離職日の翌日の属する月から、その月が属する年度の翌年度末までです。たとえば2026年5月31日に離職した場合、2026年6月から2028年3月までが対象です。この期間が終わると、特例のない通常の計算に戻ります。期間の終わりに保険料が上がることを知らずにいると、資金の見通しを誤ることがあります。

高額療養費の所得区分にも影響することがある

非自発的失業者軽減を受けると、高額療養費の所得区分の判定でも給与所得が100分の30として扱われ、1か月の自己負担の上限額が下がる場合があります。届け出ていないと保険料だけでなく医療費の上限にも反映されません。治療中や入院の予定がある場合は特に、早めに届け出ておくことをおすすめします。

未就学児の均等割軽減は、所得による軽減と重ねて適用される

未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者)については、医療分と後期高齢者支援金等分の均等割が5割軽減されます。7割・5割・2割軽減の対象世帯では、その軽減後に残った均等割からさらに5割軽減されます。たとえば7割軽減世帯の未就学児は、残った3割の半分が軽減されるため、合わせて8.5割の軽減になります。原則として申請は不要です。所得による軽減に当たらない世帯でも、未就学児がいればこの5割軽減は適用されます。

産前産後期間の免除は、出産する本人の保険料が対象

出産する国民健康保険の被保険者本人について、所得割と均等割が免除されます。対象になるのは妊娠85日以上の出産で、死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含みます。免除される期間は、単胎の場合が出産予定月(または出産月)の前月から4か月分、多胎の場合が出産予定月(または出産月)の3か月前から6か月分です。世帯全員の保険料が免除される制度ではなく、配偶者や他の世帯員の保険料は減りません。市区町村への届出が必要で、出産予定日の6か月前から届け出られます。出産後に届け出ることもできますが、届出の方法と必要な書類は住民票のある市区町村で確認してください。

旧被扶養者の減免と、特定世帯・特定継続世帯は別の制度

旧被扶養者の減免は、被用者保険の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移ったことにより、その被扶養者だった人が国民健康保険に加入した場合の制度です。資格取得日に65歳以上であることが要件で、所得割は当分の間かからず、均等割は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで5割減額されます。旧被扶養者だけで構成される世帯は、同じ期間、平等割も5割減額されます。7割・5割軽減に当たる世帯は軽減割合の高いほうが優先され、この減免は行われません。2割軽減の世帯では、2割軽減と合わせて均等割が5割になります。これとは別に、同じ世帯の人が後期高齢者医療制度へ移り、国民健康保険の被保険者が1人だけになった場合、特定世帯として最初の5年間は医療分・後期高齢者支援金等分の平等割額の2分の1が軽減され、納付額は2分の1になります。その後の3年間は特定継続世帯として平等割額の4分の1が軽減され、納付額は4分の3になります。子ども・子育て支援金分の平等割の扱いは、住民票のある市区町村でその年度の区分を確認してください。名前も対象も別の制度なので、混同しないでください。

令和8年度から子ども・子育て支援金分が加わった

令和8年度から、国民健康保険料の計算の区分に子ども・子育て支援金分が加わり、医療分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分と合わせて4つになりました。年齢による対象の限定はなく、加入者全員が対象です。ただし、子ども・子育て支援金分の均等割は、18歳に達する日以後最初の3月31日までの被保険者について10割軽減されます。未就学児の均等割5割軽減は医療分と後期高齢者支援金等分が対象で、この10割軽減とは別の扱いです。区分ごとの料率と賦課限度額は市区町村ごとに異なるため、実際にいくら増えるかは住民票のある市区町村で確認してください。

条例による減免は自治体ごとに違う

災害で住宅に被害を受けた、事業の休廃業や病気で今年の収入が大きく減ったといった事情については、市区町村が条例で定める減免を申請できる場合があります。対象になる事情、減免の割合、申請の期限、必要な書類はいずれも市区町村ごとに異なり、全国共通の基準はありません。このガイドで金額の目安を示すことはできないため、住民票のある市区町村の国民健康保険窓口で確認してください。

減免は申請しないと適用されない

条例による減免は、申請して認められるものです。事情があっても自動では適用されません。納期限を過ぎた分については受け付けられない場合があるため、払えないと分かった時点で早めに相談してください。連絡をしないまま滞納を続けると、督促、延滞金、有効期間の短い被保険者証の交付、財産の差押えといった対応の対象になり得ます。分割して納める相談ができる場合もあります。

任意継続との比較は軽減を適用した後の金額で

退職後は、退職前の健康保険の任意継続に入るか、国民健康保険に入るか、家族の健康保険の被扶養者になるかを選びます。どれが安いかは前年の所得、世帯の人数、自治体の料率で変わるため、一般論では決まりません。非自発的失業者軽減に当たる場合は、軽減を適用した後の国民健康保険料で比べてください。任意継続には退職日の翌日から20日以内という期限があるため、迷っている間に選択肢が減らないよう、早めに両方の窓口で概算を取ることをおすすめします。

保険料の金額はこのサイトでは計算できない

国民健康保険料の料率、賦課限度額、平等割・資産割を採用しているかどうかは市区町村ごとに異なり、年度ごとにも変わります。そのため、全国共通で使える国民健康保険料の計算機はこのサイトにはありません。計算例は仕組みを理解するためのもので、金額の見積もりには使えません。実際の金額は、住民票のある市区町村の窓口で前年の所得を伝えて試算してもらってください。

支払った保険料は社会保険料控除になる

実際に支払った国民健康保険料は、全額が所得税・住民税の社会保険料控除の対象になります。軽減や減免を受けた場合に控除の対象になるのは、減額された後に実際に支払った金額です。世帯主がまとめて支払った場合は、原則として実際に支払った人の社会保険料控除になります。控除で戻る額は税率によって変わるため、保険料の負担が控除で相殺されるわけではありません。

国民年金保険料の免除は別の制度

国民健康保険料の軽減・減免と、国民年金保険料の免除・納付猶予は別の制度です。窓口が同じ市区町村でも、判定の基準も手続きも別で、片方を申請すればもう片方も適用されるという関係ではありません。退職して両方を切り替えた場合は、それぞれについて手続きが必要かどうかを確認してください。

窓口へ行く前に確認すること

  • 自分に当てはまりそうな制度はどれか(所得が低い/会社都合で離職した/災害・収入減があった/未就学児がいる/出産する/被扶養者から国保へ移った)
  • 世帯全員が前年の所得の申告を済ませているか(収入がなかった人を含む)
  • 世帯主が国民健康保険に加入していない場合、その所得も判定に含まれることを理解しているか
  • 後期高齢者医療制度へ移った人が同じ世帯にいるか(特定同一世帯所属者として数える場合がある)
  • 国民健康保険の被保険者が1人だけになった場合、特定世帯(最初の5年間は平等割額の2分の1を軽減し、納付額は2分の1)と特定継続世帯(その後の3年間は平等割額の4分の1を軽減し、納付額は4分の3)のどちらの期間に当たるか確認したか
  • 7割・5割・2割軽減で減るのは均等割・平等割だけだと理解しているか
  • 令和8年度の判定基準額(7割43万円/5割43万円+31万円×被保険者等の数/2割43万円+57万円×被保険者等の数、給与所得者等が2人以上なら10万円×(人数−1)を加算)で当てはめたか
  • 離職した場合、雇用保険受給資格者証などで離職理由コードを確認したか
  • その離職理由コードが11・12・21・22・31・32または23・33・34に当たるか
  • 離職日時点で65歳未満だったか
  • 非自発的失業者軽減の届出をしたか(加入手続きだけでは適用されない)
  • 100分の30になるのは本人の前年の給与所得だけだと理解しているか
  • 軽減の期間(離職日の翌日の属する月から、その月が属する年度の翌年度末まで)を確認したか
  • 高額療養費の所得区分にも影響する可能性を窓口で確認したか
  • 災害・収入の大幅な減少がある場合、条例による減免について相談したか
  • 減免の申請期限と納期限の関係を確認したか
  • 任意継続・国民健康保険・家族の被扶養者を、軽減後の金額で比べたか
  • 任意継続の20日以内という期限に間に合うか
  • 支払った保険料を社会保険料控除として申告する準備があるか
  • 国民年金保険料の免除・納付猶予について、別に手続きが必要か確認したか

最終確認先は、住民票のある市区町村の国民健康保険窓口です。保険料の金額、当年度の軽減判定の基準額、料率、賦課限度額、条例による減免の要件は市区町村ごとに異なるため、必ず住所地で確認してください。離職理由コードはハローワーク、任意継続の保険料は退職前に加入していた健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)、税の申告は所轄の税務署が確認先になります。

よくある質問

退職したら国民健康保険料は自動的に安くなりますか

安くなるとは限りません。国民健康保険料は前年の所得で計算するため、退職して収入がなくなっても前年に給与があればその所得で保険料が決まります。保険料が下がるのは、倒産・解雇等による非自発的失業者軽減の要件を満たして届け出た場合、前年の世帯の所得が7割・5割・2割軽減の基準以下だった場合、市区町村の条例による減免が認められた場合です。

国民健康保険料が下がる仕組みにはどんなものがありますか

このページでは、前年の世帯の所得が基準額以下の場合に均等割・平等割を減額する7割・5割・2割軽減、倒産・解雇等で離職した人の前年の給与所得を100分の30として計算する非自発的失業者軽減、市区町村が条例で定める減免の3系統を中心に説明しています。ただしこれがすべてではなく、未就学児の均等割軽減、産前産後期間の免除、旧被扶養者の減免、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減なども法令で定められています。対象も手続きも根拠も別で、1つに当てはまらなくても他に当てはまることがあります。

7割・5割・2割軽減は申請が必要ですか

申請は不要です。市区町村が前年の所得をもとに判定し、該当すれば自動的に適用されます。ただし、世帯全員の前年の所得が分かっていることが前提で、申告していない人がいると判定ができません。収入がなかった人も所得の申告が必要です。

軽減されるのは保険料の全体ですか

全体ではありません。7割・5割・2割軽減の対象は、加入者1人あたりで計算する均等割と、1世帯あたりで計算する平等割(採用している自治体)だけです。前年の所得に応じて計算する所得割や、資産割を残している自治体の資産割は対象になりません。保険料の総額が7割引きになる仕組みではありません。

令和8年度の軽減判定基準はいくらですか

7割軽減は43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割軽減は43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、2割軽減は43万円+57万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数−1)以下です。給与所得者等が1人以下の場合、10万円の加算はありません。被保険者等の数には一定の特定同一世帯所属者を含めます。この判定基準は政令で定められており、同じ年度なら全国共通です。年度ごとに改正されるため、別の年度分を確認する場合はその年度の基準で判定してください。

世帯を分ければ軽減されますか

そうとは限りません。7割・5割・2割軽減の判定に使う所得には、世帯主が国民健康保険に加入していない場合でもその世帯主(擬制世帯主)の所得を含めます。また、5割・2割軽減の判定額は被保険者の数に応じて上がるため、世帯を分けると判定額のほうも下がります。世帯を分けることで住民票上の取扱いや他の制度に影響が出ることもあるため、窓口で確認してから判断してください。

収入がゼロなら所得の申告は要りませんか

必要です。収入がなかった人も申告しないと「所得が分からない人」として扱われ、世帯の軽減判定ができません。本来なら7割軽減に当たる所得でも、申告がないと軽減されません。住民税の申告または市区町村が案内する簡易な申告をすれば、さかのぼって軽減が適用されることがあります。

特定同一世帯所属者とは何ですか

国民健康保険から後期高齢者医療制度へ移った人のうち、移ったあとも継続して同じ世帯に属している一定の人をいいます。軽減の判定では、この人を被保険者の数に含めて数え、所得も判定に含めます。世帯の中に75歳になった人がいても、そのことだけで判定が急に不利にならないようにするための扱いです。

給与所得者等の数とは何ですか

軽減の判定で、世帯にいる一定の給与所得者と公的年金等の受給者の数をいいます。この人数が2人以上いる場合、その数から1を引いた数に応じた額が判定額に加算され、軽減の対象になりやすくなります。具体的な加算額は年度ごとに政令で定められているため、住民票のある市区町村の公表資料で確認してください。

非自発的失業者軽減は誰が対象ですか

雇用保険の離職理由コードが特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)に当たり、離職日時点で65歳未満だった人が対象です。両方を満たす必要があり、どちらか一方だけでは対象になりません。

離職理由コードはどこで確認できますか

ハローワークで交付される雇用保険受給資格者証や、勤務先から受け取る離職票で確認できます。コードは自分で選べるものではなく、ハローワークが判断します。コードに納得できない場合は、まずハローワークへ相談してください。

自己都合で退職した場合も対象になりますか

対象になりません。自己都合の離職(離職理由コード40など)は非自発的失業者軽減の対象外です。ただし、前年の世帯の所得が低ければ7割・5割・2割軽減の対象になることがありますし、災害や収入の大幅な減少があれば市区町村の条例による減免を相談できる場合があります。

65歳を過ぎて離職した場合はどうなりますか

非自発的失業者軽減の対象になりません。年齢の要件は離職日時点で65歳未満であることです。65歳以上で離職した場合は、7割・5割・2割軽減や条例による減免のほうで該当するかを確認してください。

100分の30になるのは何ですか

対象になる本人の前年の給与所得です。給与収入そのものではなく、給与収入から給与所得控除を引いた後の金額を100分の30として扱います。事業所得、不動産所得、公的年金等に係る雑所得、株式等の譲渡所得などは減りません。

配偶者の所得も100分の30になりますか

なりません。100分の30にするのは、届け出た本人の前年の給与所得だけです。配偶者ほか他の世帯員の所得はそのまま計算に使われます。世帯に対象者が複数いる場合は、それぞれが届け出ればそれぞれの給与所得が対象になります。

非自発的失業者軽減はいつからいつまで適用されますか

離職日の翌日の属する月から、その月が属する年度の翌年度末までです。たとえば2026年5月31日に離職した場合は2026年6月から2028年3月まで、2027年1月15日に離職した場合は2027年1月から2028年3月までが対象です。期間が終わると通常の計算に戻ります。

非自発的失業者軽減も申請は不要ですか

届出が必要です。国民健康保険への加入手続きをしただけでは適用されません。雇用保険受給資格者証など離職理由コードを確認できる書類を持って、住民票のある市区町村の国民健康保険窓口で手続きしてください。

7割・5割・2割軽減と非自発的失業者軽減は両方適用されますか

仕組みが別なので、それぞれの要件を満たせば両方が働きます。非自発的失業者軽減で給与所得を100分の30として扱った後の所得は、7割・5割・2割軽減の判定にも使われるため、結果として軽減の段階が上がることがあります。実際にどうなるかは住民票のある市区町村へ確認してください。

非自発的失業者軽減は医療費にも関係しますか

関係する場合があります。非自発的失業者軽減を受けると、高額療養費の所得区分の判定でも給与所得が100分の30として扱われ、1か月の自己負担の上限額が下がることがあります。治療中や入院の予定がある場合は、早めに届け出ておくことをおすすめします。

災害や急な収入減のときはどうすればいいですか

市区町村の条例による減免を相談してください。7割・5割・2割軽減は前年の所得で判定するため、今年の事情はすぐには反映されません。条例による減免は今年の事情を理由に申請できる場合がありますが、対象になる事情、減免の割合、申請の期限、必要な書類は市区町村ごとに異なります。

減免は申請しなくても適用されますか

適用されません。条例による減免は申請して認められるものです。納期限を過ぎた分については受け付けられない場合があるため、払えないと分かった時点で早めに市区町村へ相談してください。

保険料を払わないまま放置するとどうなりますか

督促、延滞金、有効期間の短い被保険者証の交付、財産の差押えといった対応の対象になり得ます。事情があって払えない場合は、放置せずに市区町村へ相談してください。減免が認められる場合や、分割して納める相談ができる場合があります。

任意継続と国民健康保険はどちらが安いですか

一般論では決まりません。前年の所得、世帯の人数、自治体の料率で変わります。任意継続の保険料は退職前に加入していた健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)で、国民健康保険の保険料は住民票のある市区町村の窓口で、それぞれ概算を出してもらって比べてください。非自発的失業者軽減に当たる場合は、軽減を適用した後の金額で比べる必要があります。任意継続には退職日の翌日から20日以内という期限があります。

国民健康保険料の計算機はありますか

このサイトにはありません。料率、賦課限度額、平等割・資産割を採用しているかどうかは市区町村ごとに異なり、年度ごとにも変わるため、全国共通で使える計算機を作ることができないからです。このガイドの計算例は仕組みを理解するためのもので、金額の見積もりには使えません。実際の金額は市区町村の窓口で試算してもらってください。

支払った国民健康保険料は税金の控除になりますか

実際に支払った金額の全額が、所得税・住民税の社会保険料控除の対象になります。軽減や減免を受けた場合に対象になるのは、減額された後に実際に支払った金額です。世帯主がまとめて支払った場合は、原則として実際に支払った人の社会保険料控除になります。

国民年金保険料の免除と同じ手続きですか

別の制度です。国民健康保険料の軽減・減免と、国民年金保険料の免除・納付猶予は判定の基準も手続きも別で、片方を申請すればもう片方も適用されるという関係ではありません。退職して両方を切り替えた場合は、それぞれについて手続きが必要かを確認してください。

7割・5割・2割軽減以外にも制度はありますか

あります。法令で全国共通に定められたものとして、未就学児の均等割軽減、産前産後期間の免除、旧被扶養者の減免、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減、倒産・解雇等による非自発的失業者軽減があります。このほかに、市区町村が条例で定める減免もあります。7割・5割・2割軽減に当たらなかったことを理由に、他の制度もあきらめないでください。

未就学児の均等割は自動的に軽減されますか

原則として申請は不要で、自動的に適用されます。未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者)について、医療分と後期高齢者支援金等分の均等割が5割軽減されます。7割・5割・2割軽減の対象世帯では、その軽減後に残った均等割からさらに5割軽減され、たとえば7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割の軽減になります。所得による軽減に当たらない世帯でも、未就学児がいればこの5割軽減は適用されます。

出産すると国民健康保険料は免除されますか

出産する被保険者本人の所得割と均等割が、一定の期間について免除されます。妊娠85日以上の出産が対象で、死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含みます。免除される期間は、単胎の場合が出産予定月(または出産月)の前月から4か月分、多胎の場合が出産予定月(または出産月)の3か月前から6か月分です。世帯全員の保険料が免除される制度ではなく、配偶者や他の世帯員の保険料は減りません。市区町村への届出が必要で、出産予定日の6か月前から届け出られます。出産後でも届け出られますが、方法と必要書類は住民票のある市区町村で確認してください。

旧被扶養者の減免とは何ですか

被用者保険の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移ったことにより、その被扶養者だった人が国民健康保険に加入した場合の減免です。資格取得日に65歳以上であることが要件で、所得割は当分の間かからず、均等割は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで5割減額されます。旧被扶養者だけで構成される世帯は、同じ期間、平等割も5割減額されます。7割・5割軽減に当たる世帯は軽減割合の高いほうが優先され、この減免は行われません。2割軽減の世帯では、2割軽減と合わせて均等割が5割になります。

旧被扶養者の減免と、後期高齢者医療制度への移行に伴う平等割の軽減は同じですか

別の制度です。旧被扶養者の減免は、被扶養者だった人が国民健康保険へ加入した場合に、その人の所得割・均等割(世帯によっては平等割)を減らすものです。これに対して特定世帯・特定継続世帯の軽減は、同じ世帯の人が後期高齢者医療制度へ移り、国民健康保険の被保険者が1人だけになった場合の制度です。特定世帯として最初の5年間は医療分・後期高齢者支援金等分の平等割額の2分の1が軽減され、納付額は2分の1になります。その後の3年間は特定継続世帯として平等割額の4分の1が軽減され、納付額は4分の3になります。名前も対象も別なので、混同しないでください。

令和8年度から保険料の計算はどう変わりましたか

医療分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分の3区分に、子ども・子育て支援金分が加わって4区分になりました。年齢による対象の限定はなく、加入者全員が対象です。ただし、子ども・子育て支援金分の均等割は18歳に達する日以後最初の3月31日までの被保険者について10割軽減されます。未就学児の均等割5割軽減は医療分と後期高齢者支援金等分が対象で、この10割軽減とは別の扱いです。区分ごとの料率と賦課限度額は市区町村ごとに異なるため、実際の金額は住民票のある市区町村で確認してください。

厚生労働省・市区町村|確認日 2026.09.20公式サイトで確認 ↗
↑