災害 GUIDE

被災者生活再建支援金・罹災証明書

まず自分の市区町村に被災者生活再建支援法が適用されているかを確認します。適用されていれば、罹災証明書の被害区分と住宅の再建方法に応じて、基礎支援金と加算支援金が支給されます。支給は世帯単位で、罹災証明書が交付されただけでは支給されず、自分で申請する必要があります。

全国共通申請必要対象年度:2026年時点最終確認日:2026.09.20

A. この制度をひとことで

  • 順番:①市区町村が適用対象か ②罹災証明書の被害区分 ③再建方法 ④支援金の申請
  • 金額:複数人世帯で最大300万円(全壊+建設・購入)。単身世帯は各該当額の4分の3
  • 自動では支給されません。罹災証明書とは別に、支援金の申請が必要です

B. 対象になる人

被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、自然災害により住宅に大きな被害を受けた世帯に、被害区分と住宅の再建方法に応じて支援金が支給される制度です。支給は世帯単位で、世帯の人数分が支給されるものではありません。

被害区分だけで支給が決まるわけではありません。被災者生活再建支援法がその市区町村に適用されていることが前提で、災害救助法の適用とは別の判断です。罹災証明書が交付されても支援金が自動的に支給されるわけではなく、自分で申請する必要があります。片付け・修理の前に、安全な範囲で被害の写真を撮り、契約書・領収書を保管してください。安全の確保と被害拡大を防ぐ応急処置は、記録や調査を待たずに行ってください。

所得制限・年齢制限
国の被災者生活再建支援金には、支給対象者についての所得制限・年齢制限はありません。支給の判定に関係するのは、被災者生活再建支援法が適用された地域であること、自然災害によりその居住する住宅が被害を受けたこと、対象となる世帯の区分(全壊・対象となる解体・長期避難・大規模半壊・中規模半壊)、単身世帯か複数人世帯か、住宅の再建方法(建設・購入/補修/賃借)、そして申請期限です。単身世帯か複数人世帯かは、原則として自然災害の発生時の世帯人数で判定します(被災者生活再建支援法第3条第2項は、単数世帯を「自然災害の発生時においてその属する者の数が一である世帯」と定めています)。単身世帯は各該当額の4分の3です。なお、都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金には、国の制度とは別に所得要件や年齢要件が設けられていることがあります。国の制度と自治体独自の制度の要件を混同しないでください。

C. いくら関係するか

金額・計算方法
複数人世帯の基礎支援金は全壊・対象となる解体・長期避難が100万円、大規模半壊が50万円(中規模半壊以下は基礎支援金なし)。加算支援金は、全壊・大規模半壊で建設・購入200万円、補修100万円、賃借50万円、中規模半壊で建設・購入100万円、補修50万円、賃借25万円。賃借の加算は公営住宅への入居を除く。単身世帯は各該当額の4分の3

実際の金額は入力条件によって異なります。正確な金額は公式窓口で確認するか、下のシミュレーターで概算してください。

支給額(複数人世帯・万円)
被害区分基礎支援金加算支援金(建設・購入/補修/賃借)
全壊・対象となる解体・長期避難100200/100/50
大規模半壊50200/100/50
中規模半壊なし100/50/25
半壊・準半壊・一部損壊なしなし

単身世帯は、基礎支援金・加算支援金とも各該当額の4分の3になります。賃借の加算は公営住宅への入居を除きます。支給は世帯単位で、世帯の人数分が支給されるものではありません。最大額(全壊+建設・購入の300万円)が全員に支給されるわけでもありません。

単身世帯の支給額(万円)
被害区分基礎支援金加算支援金(建設・購入/補修/賃借)
全壊・対象となる解体・長期避難75150/75/37.5
大規模半壊37.5150/75/37.5
中規模半壊なし75/37.5/18.75

複数人世帯の各該当額に4分の3を掛けた金額です。4分の3は基礎支援金だけでなく加算支援金にも適用されます。単身世帯か複数人世帯かは、原則として自然災害の発生時の世帯人数で判定します。申請時点の人数で有利な方を選べるものではありません。

住家の被害区分(罹災証明書に記載される区分)
区分支援金の対象補足
全壊対象(基礎+加算)やむを得ない解体をした世帯、長期避難世帯として指定された世帯も同じ扱いになる場合がある
大規模半壊対象(基礎+加算)基礎支援金は全壊より少ない
中規模半壊加算支援金のみ基礎支援金はない
半壊原則として対象外やむを得ない解体に当たるかは市区町村が確認する
準半壊対象外住宅の応急修理など別の制度を確認する
準半壊に至らない(一部損壊)対象外同上

区分は市区町村の住家被害認定調査で判定されます。長期避難世帯は市区町村が指定するもので、本人の判断で避難を続けている世帯がすべて当たるわけではありません。

手続きの流れ
順番すること窓口
1安全の確保と、被害の拡大を防ぐ応急処置自分で実施(記録や調査を待たない)
2安全な範囲で被害の状況を写真・動画で記録自分で実施
3罹災証明書の申請被災時に居住していた市区町村
4住家被害認定調査を受ける市区町村(第1次調査・第2次調査)
5罹災証明書の交付を受ける市区町村
6基礎支援金の申請市区町村(再建方法が未定でも申請できる)
7再建方法が決まったら加算支援金の申請市区町村

罹災証明書が交付されただけでは支援金は支給されません。3と6は別の手続きで、申請期限も別に定められています。写真の撮影や調査のために、安全の確保や応急処置を遅らせないでください。

似ているが別の書類・判定
名称何を示すか発行・実施
罹災証明書住家の被害の程度(全壊・大規模半壊など)市区町村
被災証明書住家以外(自動車など)に被害があったこと。程度の区分は示さない市区町村
応急危険度判定二次災害を防ぐための建物の危険性自治体が派遣する判定士
保険会社の損害認定保険金の支払額を決めるための区分契約している損害保険会社

応急危険度判定で赤い貼り紙が出ても、罹災証明書で全壊と判定されるわけではありません。保険会社の損害認定とも基準が違います。どれか1つの結果を他に当てはめないでください。

申請期限(通常の期間)
申請期間起算日
基礎支援金13か月以内災害が発生した日
加算支援金37か月以内災害が発生した日
罹災証明書自治体が定める期間自治体の案内による

災害によっては申請期間が延長されていることがあります。自分の被災した災害について、市区町村の案内で必ず確認してください。罹災証明書の申請期限と支援金の申請期限は別のものです。

ほかの制度との違い
制度性格確認先
被災者生活再建支援金支援金(返済不要の給付)被災時に居住していた市区町村
住宅の応急修理(災害救助法)現物による支援。市区町村が施工業者へ支払う方式が基本市区町村(着工前に相談)
応急仮設住宅現物による支援(住まいの提供)市区町村・都道府県
自治体独自の見舞金・支援金自治体ごとの給付都道府県・市区町村
災害援護資金貸付(返済が必要)市区町村
火災保険・地震保険の保険金契約に基づく保険金契約している損害保険会社
雑損控除・災害減免法税の軽減(所得控除または所得税の軽減・免除)所轄の税務署

支援金、貸付、現物での支援、税の軽減はそれぞれ性格が違います。併用できるかどうかは制度の組み合わせによって異なり、まとめて可否を判断できません。たとえば住宅の応急修理と応急仮設住宅は併給できないとされています。制度ごとに市区町村へ確認してください。

住宅の応急修理で確認すること
項目内容注意
申込みの時期着工前に市区町村へ相談する先に工事を始めると対象にならないことがある
支払いの方法市区町村が施工業者へ直接支払う方式が基本自費で修理して必ず払い戻される制度ではない
他制度との関係応急仮設住宅への入居との併給はできないとされている組み合わせごとに市区町村へ確認する
対象の範囲日常生活に必要な最小限度の部分の修理希望どおりの範囲を修理できるとは限らない

限度額や対象になる被害区分は災害ごとに告示等で定められ、自治体の案内で示されます。このページでは金額を記載していません。必ず市区町村の案内で確認してください。

計算例

例1:複数人世帯が全壊し、住宅を建設・購入する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 罹災証明書の被害区分は全壊(対象となる解体・長期避難を含む)
  3. 基礎支援金:100万円
  4. 加算支援金(建設・購入):200万円

合計 300万円

これは国の制度で受け取れる上限に当たる組み合わせです。全員がこの額を受け取れるわけではありません。支給は世帯単位で、世帯の人数分が支給されるものでもありません。

例2:単身世帯が全壊し、住宅を建設・購入する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被害区分は全壊(対象となる解体・長期避難を含む)、再建方法は建設・購入
  3. 単身世帯の支給額は、複数人世帯の各該当額の4分の3になる
  4. 基礎支援金:100万円 × 4分の3 = 75万円
  5. 加算支援金:200万円 × 4分の3 = 150万円

合計 225万円(複数人世帯の 300万円 に対して4分の3)

4分の3は基礎支援金だけでなく加算支援金にも適用されます。単身世帯か複数人世帯かは、原則として自然災害の発生時の世帯人数で判定します(被災者生活再建支援法第3条第2項)。申請時点の人数で有利な方を選べるものではありません。災害の後に転居、死亡、婚姻、世帯分離などがあった場合に必要な書類は、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。

例3:複数人世帯が大規模半壊し、住宅を補修する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被害区分は大規模半壊
  3. 基礎支援金:50万円(全壊の場合より少ない)
  4. 加算支援金(補修):100万円

合計 150万円

被害区分と再建方法の組み合わせで金額が変わります。同じ大規模半壊でも、建設・購入なら加算は200万円、賃借なら50万円です。

例4:複数人世帯が中規模半壊し、住宅を建設・購入する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被害区分は中規模半壊
  3. 中規模半壊には基礎支援金がない:0万円
  4. 加算支援金(建設・購入):100万円(全壊・大規模半壊の200万円とは別の額)

合計 100万円(加算支援金のみ)

中規模半壊は加算支援金だけが対象で、基礎支援金はありません。基礎支援金を含めた額を見込まないでください。

例5:単身世帯が中規模半壊し、住宅を賃借する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被害区分は中規模半壊、再建方法は賃借(公営住宅を除く)
  3. 基礎支援金はない:0万円
  4. 加算支援金:25万円 × 4分の3 = 18.75万円

合計 18.75万円

中規模半壊で基礎支援金がないことと、単身世帯の4分の3が重なるため、金額は小さくなります。賃借の加算は公営住宅への入居を除きます。

例6:半壊で、やむを得ない解体に当たるかを確認する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 罹災証明書の被害区分は半壊。この区分のままでは国の支援金の対象にならない(0万円)
  3. 住宅をやむを得ず解体した世帯は、全壊の世帯と同じ扱いで支援の対象になる場合がある
  4. ただし、解体すれば必ず対象になるわけではなく、やむを得ない解体に当たるかは市区町村の確認が必要
  5. 仮に全壊と同じ扱いになり建設・購入をした場合の目安:300万円

半壊のままでは対象外。解体を検討する場合は、解体前に市区町村へ確認する

「半壊なら解体すれば必ず対象になる」とは言えません。解体してしまってから対象外と分かると取り返しがつかないため、解体の前に罹災証明書の区分と支援の可否を窓口で確認してください。長期避難世帯として扱われるかどうかも、本人の判断で避難を続けているかどうかではなく、市区町村の指定によります。

例7:全壊した世帯が公営住宅へ入居する場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被害区分は全壊(対象となる解体・長期避難を含む)
  3. 基礎支援金:100万円
  4. 加算支援金:賃借の加算は公営住宅への入居を除くため 0万円(民間住宅を賃借する場合は 50万円)

合計 100万円(基礎支援金のみ)

公営住宅へ入居した場合、賃借の加算支援金は支給されません。基礎支援金は被害区分に応じて支給されます。その後に住宅を建設・購入したり民間住宅を賃借したりした場合の扱いは、申請期間内かどうかを含めて窓口で確認してください。

例8:借家に住んでいた世帯が被災した場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 被災者生活再建支援法の対象は「その居住する住宅」が被害を受けた世帯で、住宅の所有権は要件ではない。借家であることだけを理由に対象外にはならない
  3. 借りていた住宅の被害区分が全壊(対象となる解体・長期避難を含む)と認定された
  4. 基礎支援金:100万円
  5. 加算支援金(賃借(公営住宅を除く)):50万円

合計 150万円

住宅の所有権は国の支援金の要件ではありません。借家であることだけを理由に対象外になることはなく、国の制度には所得制限・年齢制限もありません。申請するのは、対象となる被災世帯の世帯主です。貸主が入居者の支援金を代わりに申請する制度ではありません。ここまでが全国共通の制度要件で、実際の居住の状況や世帯主をどの書類で確認するかは自治体ごとの運用になるため、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。

例9:罹災証明書は受け取ったが、支援金をまだ申請していない場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用された市区町村で、その住宅に実際に居住していた世帯
  2. 罹災証明書が交付されただけでは、支援金は支給されない
  3. 基礎支援金と加算支援金は、それぞれ別に申請する
  4. 通常の申請期間は、災害が発生した日から基礎支援金が13か月以内、加算支援金が37か月以内
  5. 災害によっては申請期間が延長されていることがあるため、自分の災害の期限を市区町村へ確認する

証明書の交付と支援金の申請は別の手続き。期限内に自分で申請する

罹災証明書の申請期限と、支援金の申請期限は別のものです。再建方法が決まっていない段階でも、先に基礎支援金だけを申請できます。加算支援金は再建方法が決まってから申請します。

例10:国の制度の適用対象外だった場合

  1. 前提:被災者生活再建支援法が適用されていない市区町村での被災
  2. 被害区分が全壊(対象となる解体・長期避難を含む)であっても、国の支援金としての支給額は計算できない(0万円)
  3. 被災者生活再建支援法の適用は、市区町村や都道府県の全壊世帯数などの基準で決まる
  4. 災害救助法の適用と、被災者生活再建支援法の適用は別の判断
  5. 都道府県や市区町村が独自に実施する支援がある場合がある

国の制度の対象外でも、自治体独自の支援や他制度を市区町村へ確認する

被害区分が重くても、その市区町村に被災者生活再建支援法が適用されていなければ国の支援金は支給されません。まず自分の市区町村が適用対象かを確認してください。対象外の場合でも、自治体独自の見舞金・支援金、住宅の応急修理、災害援護資金、税の減免など、別に確認できる制度があります。

計算例は考え方を示すための概算です。実際の金額は、適用される税率区分、復興特別所得税、住民税への影響、個別の事情によって変わります。

ほかの制度への影響
  • 制度の適用単位:被災者生活再建支援法は、市区町村や都道府県の全壊世帯数などの基準を満たした場合に適用されます。適用されていない市区町村での被災は、被害区分が重くても国の支援金の対象になりません。災害救助法の適用と被災者生活再建支援法の適用は別の判断なので、片方が適用されたからもう片方も適用されるとは限りません。
  • 被害区分:罹災証明書に記載される住家の被害の程度は、全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊、準半壊、準半壊に至らない(一部損壊)の区分です。支援金の対象になるのは全壊・大規模半壊・中規模半壊で、半壊以下は原則として対象になりません。やむを得ず住宅を解体した世帯や、長期避難世帯として市区町村の指定を受けた世帯は、全壊の世帯と同じ扱いになる場合があります。解体すれば必ず対象になるわけではないため、解体の前に市区町村へ確認してください。
  • 罹災証明書の手続き:市区町村へ申請し、住家被害認定調査を受けて交付されます。調査は外観目視による第1次調査が基本で、申請すれば内部立入りによる第2次調査を受けられます。判定に納得できない場合は再調査を相談できます。調査から交付までの日数は災害の規模や自治体によって大きく異なるため、全国一律の目安はありません。
  • 似た書類との違い:罹災証明書は住家の被害の程度を市区町村が証明する書類です。被災証明書は、自動車など住家以外の被害があったことを証明するもので、被害の程度の区分は示しません。応急危険度判定は、二次災害を防ぐために建物の危険性を調べるもので、赤い貼り紙が出ても全壊の判定になるわけではありません。保険会社の損害認定も別の基準による別の判定です。
  • 申請の分け方:基礎支援金と加算支援金は別々に申請できます。再建方法が決まっていない段階でも、先に基礎支援金だけを申請できます。加算支援金は住宅の再建方法が決まってから申請します。先に賃借で加算支援金を受け取った後に建設・購入へ変更した場合は、差額の扱いになるため、満額を重ねて受け取れるわけではありません。
  • 住宅の応急修理との関係:災害救助法に基づく住宅の応急修理は、支援金とは別の制度で、現物による支援です。市区町村が施工業者へ直接支払う方式が基本で、着工前の相談が必要です。自費で修理してから必ず払い戻されるものではありません。応急仮設住宅への入居との併給ができないなど、制度ごとに併用の条件が異なるため、まとめて可否を判断せず、制度ごとに市区町村へ確認してください。
  • 税金:被災者生活再建支援金は非課税です。受け取っても所得税の課税対象になりません。一方、災害による住宅・家財の損失については、雑損控除または災害減免法による所得税の軽減・免除を検討できます。保険金は雑損控除の計算で損害を補填する金額として差し引きますが、支援金の扱いは保険金と同じではないため、申告前に税務署へ確認してください。
  • 他制度への影響:罹災証明書の被害区分は、税の減免、住宅支援、災害援護資金、各種の減免・猶予など複数の制度の判定に使われます。区分が変わると使える制度も変わるため、判定に疑問がある場合は早めに再調査を相談してください。
  • 対象外だった場合:国の制度の対象にならない場合でも、都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金があることがあります。住宅の応急修理、災害援護資金の貸付、国民健康保険料の減免、税の減免なども別に確認できます。ひとつの制度で対象外だったことを理由に、他の制度もあきらめないでください。
  • 税金:被災者生活再建支援金は非課税です。
  • 他制度:罹災証明の被害区分が、税の減免、住宅支援、災害援護資金など複数制度の判定に使われます。

D. いつまでに何をするか

時期・期限の目安
まず市区町村へ罹災証明書を申請し、住家被害認定調査を経て交付を受ける。支援金は別に申請が必要で、通常の申請期間は災害発生日から基礎支援金が13か月以内、加算支援金が37か月以内。災害ごとに延長されることがある

この制度は、人によって期限の起点が異なる・一律の期限計算ルールがないため、期限の自動計算には対応していません。期限は上記の時期の目安と公式窓口で確認してください。

E. どこで申請するか

被災時に居住していた市区町村(罹災証明書・支援金とも)

主な必要書類
  • 罹災証明書(市区町村が交付する、住家の被害の程度を証明する書類)
  • 支援金の支給申請書(市区町村の窓口で受け取る)
  • 世帯全員が記載された住民票など、被災時の世帯の状況が分かる書類
  • 振込先の口座が分かる書類
  • 加算支援金の場合は、住宅の建設・購入・補修・賃借の契約書など、再建方法が分かる書類
  • 被害の状況が分かる写真(安全が確保できる範囲で、片付ける前に撮影したもの)
  • 本人確認書類

G. 知らないと損しやすい注意点

まず、自分の市区町村が適用対象かを確認する

被災者生活再建支援金は、自然災害で住宅に被害を受けた人が誰でも受け取れる制度ではありません。被災者生活再建支援法が適用された市区町村での被災であることが前提です。適用は、市区町村や都道府県の全壊世帯数などの基準を満たした場合に決まります。罹災証明書で全壊と判定されても、その市区町村に法が適用されていなければ国の支援金は支給されません。まず市区町村の案内で適用の有無を確認してください。被害区分だけを見て支給額を見込まないでください。

災害救助法の適用と、被災者生活再建支援法の適用は別

災害の報道では「災害救助法が適用された」と伝えられることがありますが、これは避難所の設置や住宅の応急修理などの応急的な救助に関する法律の適用です。被災者生活再建支援法の適用は別の判断で、基準も異なります。片方が適用されたからもう片方も適用される、という関係ではありません。どちらが適用されているかによって使える制度が変わるため、名前が似ていても分けて確認してください。

最大300万円が全員に支給されるわけではない

よく見る「最大300万円」は、複数人世帯が全壊と認定され、かつ住宅を建設・購入した場合の組み合わせです。被害区分が大規模半壊なら基礎支援金は50万円、中規模半壊なら基礎支援金はありません。再建方法が補修なら加算は100万円、賃借なら50万円です。単身世帯は各該当額の4分の3になります。自分の被害区分と再建方法の組み合わせで確認してください。

支給は世帯単位。人数分ではない

支援金は世帯を単位として支給されます。世帯の人数が多いほど金額が増える仕組みではなく、人数分が支給されるものでもありません。金額に影響するのは、複数人世帯か単身世帯かという区分だけです。単身世帯は各該当額の4分の3になります。この区分は、原則として自然災害の発生時の世帯人数で判定します。被災者生活再建支援法第3条第2項が、単数世帯を「自然災害の発生時においてその属する者の数が一である世帯」と定めているためです。申請時点の人数で有利な方を選べるものではありません。災害の後に転居、死亡、婚姻、世帯分離などがあった場合に必要な書類は、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。

中規模半壊には基礎支援金がない

中規模半壊と認定された世帯は、加算支援金だけが対象で、基礎支援金はありません。加算支援金の額も全壊・大規模半壊とは別で、建設・購入が100万円、補修が50万円、賃借が25万円です。基礎支援金を含めた金額を見込んでいると、実際の支給額との差が大きくなります。自分の罹災証明書に記載された区分を確認してください。

「半壊なら解体すれば必ず対象」とは言えない

半壊と認定された住宅をやむを得ず解体した世帯は、全壊の世帯と同じ扱いで支援の対象になる場合があります。ただし、解体すれば必ず対象になるわけではありません。やむを得ない解体に当たるかどうかは市区町村が確認します。解体してしまってから対象外と分かると取り返しがつかないため、解体の前に、罹災証明書の区分と支援の可否を市区町村へ相談してください。自治体によっては公費解体の制度があり、その申請とも関係します。

長期避難世帯は市区町村が指定するもの

長期避難世帯として指定された世帯は、全壊の世帯と同じ扱いで支援の対象になる場合があります。ただし、これは市区町村が地域の状況をもとに指定するもので、本人の判断で避難を続けている世帯がすべて当たるわけではありません。自主的に避難している状態と、長期避難世帯の指定は別のものです。自分の住んでいた地域が指定されているかは、市区町村の案内で確認してください。

住宅の所有権は要件ではない。借家でも対象になる

被災者生活再建支援法の対象は「その居住する住宅」が被害を受けた世帯で、住宅の所有権は国の支援金の要件ではありません。借家に実際に居住していた世帯も、支援法の適用地域であることや被害区分などの要件を満たせば対象になります。借家であることだけを理由に対象外になることはありません。申請するのは、対象となる被災世帯の世帯主です。貸主が、同じ住宅について入居者の支援金を代わりに申請する制度ではありません。なお、実際には居住していなかった住宅(空き家、別荘など)は前提が異なります。実際の居住の状況や世帯主をどの書類で確認するかは、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。ここまでが全国共通の制度要件で、書類の種類や様式は自治体ごとの運用です。

国の支援金に所得制限・年齢制限はない

国の被災者生活再建支援金には、支給対象者についての所得制限も年齢制限もありません。収入が多いことや、年齢が若い・高齢であることを理由に対象外になることはありません。支給の判定に関係するのは、被災者生活再建支援法が適用された地域であること、自然災害によりその居住する住宅が被害を受けたこと、対象となる世帯の区分、単身世帯か複数人世帯か、住宅の再建方法、申請期限です。ただし、都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金には、国の制度とは別に所得要件や年齢要件が設けられていることがあります。「自治体の支援に所得制限があったから、国の支援金も対象外だ」と考えないでください。国の制度と自治体独自の制度は、要件を分けて確認してください。

罹災証明書は「被害の程度」を証明する書類

罹災証明書は、市区町村が住家の被害の程度を証明する書類です。申請すると住家被害認定調査が行われ、全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊・準半壊に至らない(一部損壊)のいずれかが判定されます。この区分は、支援金だけでなく、税の減免、住宅支援、災害援護資金など複数の制度の判定に使われます。被災したら早めに市区町村へ申請してください。

証明書の交付だけでは支援金は支給されない

罹災証明書が交付されても、支援金が自動的に振り込まれるわけではありません。支援金は別に申請が必要で、市区町村の窓口で支給申請書を提出します。基礎支援金と加算支援金はそれぞれ別に申請でき、再建方法が決まっていない段階でも先に基礎支援金だけを申請できます。「証明書をもらったから手続きは終わった」と考えて期限を過ぎてしまう例があるため、証明書を受け取ったら支援金の申請についても窓口で確認してください。

第1次調査と第2次調査、再調査の相談

住家被害認定調査は、外観目視による第1次調査が基本です。申請すれば、内部に立ち入る第2次調査を受けられます。第1次調査の結果に納得できない場合は、第2次調査や再調査を市区町村へ相談できます。判定が変わると使える制度も変わるため、実態と合わないと感じたら早めに相談してください。相談先は、罹災証明書を申請した市区町村の担当課です。避難先にいる場合や借家に住んでいた場合も、被災時に居住していた市区町村が窓口になります。

調査から交付までの日数は一律ではない

罹災証明書の申請から交付までにかかる日数は、災害の規模、被害の件数、自治体の体制によって大きく異なります。数日で交付される場合もあれば、数週間から数か月かかる場合もあります。全国一律の目安はないため、「何日で出る」と考えて予定を立てないでください。急ぎの手続きがある場合は、申請時に見込みを窓口で確認してください。

罹災証明書・被災証明書・応急危険度判定・保険の認定は別物

罹災証明書は住家の被害の程度を示すもの、被災証明書は自動車など住家以外に被害があったことを示すもので、程度の区分は示しません。応急危険度判定は、二次災害を防ぐために建物の危険性を調べるもので、赤い貼り紙が出ても罹災証明書で全壊と判定されるわけではありません。保険会社の損害認定は保険金を決めるための別の基準による判定です。どれか1つの結果をほかに当てはめないでください。

申請期限は基礎13か月・加算37か月が通常

支援金の通常の申請期間は、災害が発生した日から基礎支援金が13か月以内、加算支援金が37か月以内です。ただし、災害によっては申請期間が延長されていることがあります。自分が被災した災害について、市区町村の案内で必ず確認してください。また、罹災証明書の申請期限と支援金の申請期限は別のものです。証明書の期限に間に合っても、支援金の期限を過ぎれば支給を受けられません。

必要書類と、書類を失った場合

支援金の申請には、罹災証明書、支給申請書、被災時の世帯の状況が分かる書類、振込先の口座が分かる書類などが必要です。加算支援金では、住宅の建設・購入・補修・賃借の契約書など、再建方法が分かる書類も求められます。被災で書類を失った場合でも、再発行や別の方法で確認できることがあります。手元に何もないことを理由に申請をあきらめず、市区町村の窓口で相談してください。

記録より先に、安全の確保と応急処置

被害の記録は手続きで役に立ちますが、安全の確保と被害の拡大を防ぐ応急処置のほうが先です。倒壊のおそれがある建物や立入りが制限されている場所へ、撮影のために戻らないでください。屋根を覆う、割れた窓をふさぐといった応急処置は、写真を撮る前でも、調査を待つ前でも行って構いません。応急処置をした場合は、安全な範囲で着手前と着手後の記録を残し、領収書を保管してください。

住宅の応急修理は、支援金とは別の現物支援

災害救助法に基づく住宅の応急修理は、被災者生活再建支援金とは別の制度です。お金を受け取る制度ではなく、日常生活に必要な最小限度の部分を修理してもらう現物による支援で、市区町村が施工業者へ直接支払う方式が基本です。着工前に市区町村へ相談する必要があり、先に工事を始めてしまうと対象にならないことがあります。自費で修理してから必ず払い戻される制度ではない点に注意してください。応急仮設住宅への入居との併給はできないとされています。限度額や対象になる被害区分は災害ごとに定められるため、市区町村の案内で確認してください。

併用の可否は制度の組み合わせごとに確認する

支援金、貸付、現物による支援、税の軽減は、それぞれ性格の違う制度です。「災害の制度はまとめて併用できる」とも「1つ使うと他は使えない」とも言えません。たとえば、住宅の応急修理と応急仮設住宅は併給できないとされていますが、支援金と保険金は別々の仕組みです。自分が使おうとしている制度の組み合わせについて、市区町村の窓口で個別に確認してください。

保険金・税の軽減とは別に考える

火災保険・地震保険の保険金は契約に基づいて支払われるもので、被災者生活再建支援金は法律に基づく給付です。判定の基準も窓口も別です。また、災害による住宅・家財の損失については、所得税の雑損控除または災害減免法による軽減・免除を検討できます。支援金は非課税ですが、保険金は雑損控除の計算で損害を補填する金額として差し引きます。支援金の扱いは保険金と同じではないため、申告の前に税務署へ確認してください。保険の詳しい内容は火災保険と地震保険のガイド、税の詳しい内容は雑損控除・災害減免法のガイドで確認できます。

国の制度の対象外でも、確認できる支援がある

被災者生活再建支援法が適用されていない市区町村での被災や、被害区分が半壊以下だった場合、国の支援金は支給されません。それでも、都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金があることがあります。住宅の応急修理、災害援護資金の貸付、国民健康保険料や税の減免、公共料金の減免なども別に確認できます。1つの制度で対象外だったことを理由に、他の制度もあきらめないでください。まずは被災時に居住していた市区町村の窓口へ、使える制度をまとめて相談することをおすすめします。

申請の前に確認すること

  • 被災時に居住していた市区町村に、被災者生活再建支援法が適用されているか
  • 災害救助法の適用と混同していないか(別の判断)
  • 罹災証明書を申請したか
  • 住家被害認定調査を受けたか(第1次調査/第2次調査)
  • 罹災証明書に記載された被害区分は何か
  • その区分が支援金の対象か(全壊・大規模半壊・中規模半壊)
  • 中規模半壊の場合、基礎支援金がないことを理解しているか
  • 半壊の場合、やむを得ない解体に当たるかを解体前に相談したか
  • 長期避難世帯の指定があるか(自主的な避難とは別)
  • 判定に疑問がある場合、第2次調査や再調査を相談したか
  • 複数人世帯か単身世帯か(単身世帯は各該当額の4分の3)
  • 単身世帯か複数人世帯かを、自然災害の発生時の世帯人数で判定したか
  • 住宅の再建方法は何か(建設・購入/補修/賃借)
  • 公営住宅へ入居する場合、賃借の加算の対象外であることを理解しているか
  • 所有者か借家人か、実際に居住していたかを説明できるか
  • 国の支援金には所得制限・年齢制限がないことを理解しているか(自治体独自の支援は別の要件)
  • 罹災証明書の交付だけでは支援金が支給されないことを理解しているか
  • 基礎支援金を申請したか(再建方法が未定でも申請できる)
  • 加算支援金を申請したか(再建方法が決まってから)
  • 申請期限を確認したか(通常は基礎13か月・加算37か月、災害ごとに延長あり)
  • 罹災証明書の申請期限と支援金の申請期限を取り違えていないか
  • 必要書類がそろうか(書類を失った場合は窓口へ相談)
  • 先に賃借で加算を受け取った後に建設・購入する場合、差額の扱いを確認したか
  • 住宅の応急修理を使う場合、着工前に市区町村へ相談したか
  • 応急修理と応急仮設住宅など、併用の可否を制度ごとに確認したか
  • 保険金の請求を別に進めているか
  • 雑損控除・災害減免法の検討を別に進めているか
  • 国の制度が対象外でも、自治体独自の支援を確認したか

最終確認先は、被災時に居住していた市区町村です。罹災証明書の申請と住家被害認定調査、支援金の申請、住宅の応急修理、自治体独自の支援は、いずれも市区町村が窓口になります。保険金は契約している損害保険会社、税の軽減は所轄の税務署へ確認してください。

よくある質問

被災すれば誰でも支援金をもらえますか

もらえるとは限りません。被災者生活再建支援法が適用された市区町村での被災であることが前提です。適用は、市区町村や都道府県の全壊世帯数などの基準を満たした場合に決まります。罹災証明書で全壊と判定されても、その市区町村に法が適用されていなければ国の支援金は支給されません。まず市区町村の案内で適用の有無を確認してください。

災害救助法が適用されたら支援金ももらえますか

別の判断です。災害救助法は避難所の設置や住宅の応急修理などの応急的な救助に関する法律で、被災者生活再建支援法の適用とは基準が異なります。片方が適用されたからもう片方も適用される、という関係ではありません。名前が似ていますが、分けて確認してください。

支援金はいくらもらえますか

被害区分と住宅の再建方法の組み合わせで決まります。複数人世帯の場合、基礎支援金は全壊・対象となる解体・長期避難が100万円、大規模半壊が50万円で、中規模半壊以下はありません。加算支援金は、全壊・大規模半壊で建設・購入200万円、補修100万円、賃借50万円、中規模半壊で建設・購入100万円、補修50万円、賃借25万円です。単身世帯は各該当額の4分の3になります。

最大300万円もらえると聞きました

複数人世帯が全壊と認定され、かつ住宅を建設・購入した場合の組み合わせが最大額です。全員がこの額を受け取れるわけではありません。大規模半壊で補修なら合計150万円、中規模半壊で賃借なら25万円というように、組み合わせで大きく変わります。自分の被害区分と再建方法で確認してください。

家族が多いと支援金は増えますか

増えません。支援金は世帯を単位として支給され、世帯の人数分が支給される制度ではありません。金額に影響するのは、複数人世帯か単身世帯かという区分だけで、単身世帯は各該当額の4分の3になります。この区分は、原則として自然災害の発生時の世帯人数で判定します。申請時点の人数で有利な方を選べるものではありません。

単身世帯はいくらですか

複数人世帯の各該当額の4分の3です。全壊で建設・購入する場合、基礎支援金75万円と加算支援金150万円で合計225万円になります。4分の3は基礎支援金だけでなく加算支援金にも適用される点に注意してください。中規模半壊で賃借する場合は、25万円の4分の3で18万7,500円です。

中規模半壊でも基礎支援金はもらえますか

もらえません。基礎支援金があるのは全壊・対象となる解体・長期避難と大規模半壊で、中規模半壊は加算支援金だけが対象です。加算支援金の額も全壊・大規模半壊とは別で、建設・購入100万円、補修50万円、賃借25万円になります。基礎支援金を含めた金額を見込まないでください。

半壊でも解体すれば対象になりますか

必ず対象になるとは限りません。やむを得ず住宅を解体した世帯は全壊の世帯と同じ扱いで支援の対象になる場合がありますが、やむを得ない解体に当たるかどうかは市区町村が確認します。解体してしまってから対象外と分かると取り返しがつかないため、解体の前に罹災証明書の区分と支援の可否を市区町村へ相談してください。

避難を続けていれば長期避難世帯ですか

そうとは限りません。長期避難世帯は市区町村が地域の状況をもとに指定するもので、本人の判断で避難を続けている世帯がすべて当たるわけではありません。自主的に避難している状態と、長期避難世帯の指定は別のものです。自分の住んでいた地域が指定されているかは市区町村の案内で確認してください。

借家に住んでいた場合も対象ですか

対象になります。被災者生活再建支援法の対象は「その居住する住宅」が被害を受けた世帯で、住宅の所有権は国の支援金の要件ではありません。借家であることだけを理由に対象外になることはなく、支援法の適用地域であることや被害区分などの要件を満たせば対象です。申請するのは、対象となる被災世帯の世帯主です。貸主が入居者の支援金を代わりに申請する制度ではありません。実際の居住の状況や世帯主をどの書類で確認するかは、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。

収入が多いと支援金はもらえませんか

国の被災者生活再建支援金には所得制限がありません。収入が多いことを理由に対象外になることはありません。年齢制限もありません。支給の判定に関係するのは、支援法の適用地域であること、自然災害によりその居住する住宅が被害を受けたこと、対象となる世帯の区分、単身世帯か複数人世帯か、住宅の再建方法、申請期限です。ただし、都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金には、国の制度とは別に所得要件や年齢要件が設けられていることがあります。自治体の支援で所得制限に当たった場合でも、国の支援金は別に確認してください。

単身世帯かどうかはいつの時点で判定しますか

原則として、自然災害の発生時の世帯人数で判定します。被災者生活再建支援法第3条第2項が、単数世帯を「自然災害の発生時においてその属する者の数が一である世帯」と定めているためです。申請時点の人数で有利な方を選べるものではありません。災害の後に転居、死亡、婚姻、世帯分離などがあった場合に必要な書類は、被災時に居住していた市区町村へ確認してください。

公営住宅へ入居する場合も加算支援金は出ますか

賃借の加算支援金は公営住宅への入居を除くため、支給されません。基礎支援金は被害区分に応じて支給されます。その後に住宅を建設・購入したり民間住宅を賃借したりした場合の扱いは、申請期間内かどうかを含めて市区町村へ確認してください。

罹災証明書をもらえば支援金は自動で振り込まれますか

振り込まれません。罹災証明書の交付と支援金の申請は別の手続きです。支援金は市区町村の窓口で支給申請書を提出する必要があります。基礎支援金と加算支援金はそれぞれ別に申請でき、再建方法が決まっていない段階でも先に基礎支援金だけを申請できます。証明書を受け取ったら、支援金の申請についても窓口で確認してください。

罹災証明書はどこへ申請しますか

被災時に居住していた市区町村です。申請すると住家被害認定調査が行われ、全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊・準半壊に至らない(一部損壊)のいずれかが判定されます。避難先にいる場合や借家に住んでいた場合も、窓口は被災時に居住していた市区町村です。

判定に納得できない場合はどうしますか

市区町村へ相談してください。住家被害認定調査は外観目視による第1次調査が基本で、申請すれば内部に立ち入る第2次調査を受けられます。第1次調査の結果に納得できない場合は、第2次調査や再調査を相談できます。判定が変わると使える制度も変わるため、実態と合わないと感じたら早めに相談してください。相談先は、罹災証明書を申請した市区町村の担当課です。

罹災証明書は何日で交付されますか

一律の目安はありません。災害の規模、被害の件数、自治体の体制によって、数日から数か月まで大きく異なります。「何日で出る」と考えて予定を立てないでください。急ぎの手続きがある場合は、申請時に見込みを窓口で確認してください。

被災証明書とは違うのですか

違います。罹災証明書は住家の被害の程度を証明する書類で、全壊・大規模半壊などの区分が記載されます。被災証明書は、自動車など住家以外に被害があったことを証明するもので、被害の程度の区分は示しません。用途が異なるため、必要な方を市区町村で確認してください。

応急危険度判定で赤い紙が貼られたら全壊ですか

全壊になるわけではありません。応急危険度判定は、二次災害を防ぐために建物の危険性を調べるもので、罹災証明書の被害区分とは別の判定です。保険会社の損害認定ともさらに別の基準です。どれか1つの結果を他に当てはめないでください。

申請期限はいつまでですか

通常は、災害が発生した日から基礎支援金が13か月以内、加算支援金が37か月以内です。ただし、災害によっては申請期間が延長されていることがあるため、自分が被災した災害について市区町村の案内で必ず確認してください。また、罹災証明書の申請期限と支援金の申請期限は別のものです。証明書の期限に間に合っても、支援金の期限を過ぎれば支給を受けられません。

再建方法が決まっていなくても申請できますか

基礎支援金は申請できます。基礎支援金と加算支援金は別々に申請できるため、再建方法が決まっていない段階では先に基礎支援金だけを申請し、住宅の建設・購入・補修・賃借が決まってから加算支援金を申請する流れになります。ただし、それぞれに申請期限があるので、決まらないまま期限を過ぎないよう注意してください。

先に賃借して、あとから家を建てた場合はどうなりますか

満額を重ねて受け取れるわけではありません。加算支援金は同じ世帯について重ねて満額が支給されるものではなく、変更後の方法の額から受領済みの額を差し引いた差額の扱いになります。全壊の複数人世帯が賃借で50万円を受け取った後に建設・購入した場合、差額は150万円が目安です。実際に受け取れるかは申請期間内であることなどの条件があるため、市区町村へ確認してください。

書類を失ってしまいました

再発行や別の方法で確認できることがあります。被災で書類を失うことは珍しくないため、手元に何もないことを理由に申請をあきらめないでください。何が必要で、どう代替できるかを、被災時に居住していた市区町村の窓口で相談してください。

写真を撮る前に片付けてはいけませんか

安全の確保と被害の拡大を防ぐ応急処置のほうが先です。倒壊のおそれがある建物や立入りが制限されている場所へ、撮影のために戻らないでください。屋根を覆う、割れた窓をふさぐといった応急処置は、写真を撮る前でも調査を待つ前でも行って構いません。応急処置をした場合は、安全な範囲で着手前と着手後の記録を残し、領収書を保管してください。

住宅の応急修理と支援金は同じものですか

違います。住宅の応急修理は災害救助法に基づく現物による支援で、日常生活に必要な最小限度の部分を修理してもらう制度です。市区町村が施工業者へ直接支払う方式が基本で、着工前に市区町村へ相談する必要があります。自費で修理してから必ず払い戻される制度ではありません。応急仮設住宅への入居との併給はできないとされています。限度額や対象になる被害区分は災害ごとに定められるため、市区町村の案内で確認してください。

保険金をもらうと支援金は減りますか

保険金と支援金は別の仕組みです。保険金は契約に基づいて損害保険会社から支払われるもので、支援金は法律に基づく給付です。判定の基準も窓口も別で、保険会社の損害認定と罹災証明書の被害区分も別の判定です。ただし、税の申告では扱いが分かれます。保険金は雑損控除の計算で損害を補填する金額として差し引きますが、支援金は非課税で、扱いは保険金と同じではありません。申告の前に税務署へ確認してください。

支援金に税金はかかりますか

被災者生活再建支援金は非課税です。受け取っても所得税の課税対象になりません。一方、災害による住宅・家財の損失については、雑損控除または災害減免法による所得税の軽減・免除を別に検討できます。どちらを選ぶかで結果が変わるため、雑損控除・災害減免法のガイドで確認したうえで、税務署へ相談してください。

国の制度の対象外でした。他に何かありますか

都道府県や市区町村が独自に実施する見舞金・支援金があることがあります。ほかにも、住宅の応急修理、災害援護資金の貸付、国民健康保険料や税の減免、公共料金の減免などを別に確認できます。1つの制度で対象外だったことを理由に、他の制度もあきらめないでください。被災時に居住していた市区町村の窓口へ、使える制度をまとめて相談することをおすすめします。

内閣府 防災情報|確認日 2026.09.20公式サイトで確認 ↗
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