ふるさと納税は本当に自己負担2,000円ですか
上限内で必要な手続きを済ませた場合は、原則としてその年の対象寄附の合計額に対して2,000円の自己負担になります。ただし、ワンストップ特例または確定申告等の手続きをしなければ控除自体を受けられません。また上限を超えた部分はふるさと納税の特例控除で戻らないため、自己負担が2,000円を超えます。だれでも確実に有利になる制度だとは言い切れないので、自分の上限と手続きの要否を先に確認してください。
2,000円は寄附するたびにかかりますか
かかりません。自己負担となる2,000円は、原則としてその年に行った対象寄附の合計額に対して1回分です。寄附1回ごと、あるいは自治体ごとに2,000円ずつ差し引かれるわけではありません。たとえば5つの自治体へ1万円ずつ合計5万円を寄附した場合でも、上限内で手続きを済ませていれば自己負担は原則として合計2,000円です。上限を超えた場合は、この限りではありません。
上限を超えるとどうなりますか
住民税の特例分は原則として住民税所得割額の20%が上限のため、そこに達すると特例控除はそれ以上増えません。超えた部分はふるさと納税の特例控除では戻らず、自己負担が2,000円を超えます。ただし所得税の寄附金控除(総所得金額等の40%まで)と住民税の基本分(同30%まで)はその範囲で働くため、超過分のすべてが必ず自己負担になると機械的には決まりません。具体的な金額は確定申告書等作成コーナーか住所地の市区町村で確認してください。
ワンストップ特例を使える人は誰ですか
原則として確定申告をする必要がない給与所得者等で、1年間の寄附先が5団体以内の人です。そのうえで、寄附ごとに各自治体へ申請書を期限内に提出する必要があります。自営業の人、医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をする人、副業や株式等の所得を申告する人は対象になりません。自分が対象かどうか判断できない場合は、住所地の市区町村の住民税担当か税務署へ確認してください。
5自治体に複数回寄附しても使えますか
使える可能性があります。ワンストップ特例の判定は寄附回数ではなく寄附先団体数で行うため、同じ自治体へ何回寄附しても1団体として数えます。5団体以内であれば回数が多くても条件は満たします。ただし、申請書を寄附ごとに提出する必要があるかどうかは利用した手続きや自治体の運用によって異なるため、同じ自治体への2回目以降も含めて寄附先の案内を確認してください。
6自治体に寄附したらどうなりますか
寄附先が6団体以上になると、ワンストップ特例は利用できません。その年のふるさと納税は、すでに申請書を出した分も含めてすべて確定申告で申告することになります。確定申告では所得税の寄附金控除欄だけでなく、住民税に関する事項の寄附金欄にも記載が必要です。記載漏れがあると住民税側の控除が反映されないことがあるため、寄附金受領証明書をそろえて確認してください。
医療費控除を申告するとワンストップ特例はどうなりますか
無効になります。医療費控除を受けるために確定申告をすると、ワンストップ特例を申請済みの分も含めて無効になるため、その年のふるさと納税をすべて確定申告へ入れ直す必要があります。一部だけを確定申告に入れ、残りをワンストップ特例のままにしておくことはできません。医療費控除を申告する予定がある人は、最初から確定申告を前提に寄附金受領証明書を保管しておくと安全です。
住宅ローン控除の初年度も確定申告が必要ですか
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、給与所得者でも初年度は確定申告が必要です。そのためその年はワンストップ特例が無効になり、ふるさと納税も全部まとめて確定申告することになります。2年目以降は年末調整で受けられるため、ほかに申告する理由がなければワンストップ特例を使える場合があります。なお住宅ローン控除は税額控除なので、ふるさと納税の上限にも影響します。
副業が20万円以下でも確定申告したらどうなりますか
確定申告をした時点で、ワンストップ特例は無効になります。給与所得者の副業所得が20万円以下なら所得税の確定申告を省略できる場合がありますが、省略せずに申告した場合はふるさと納税も全部確定申告へ入れ直すことになります。なお、所得税の申告が不要でも住民税の申告は別に必要になることがあり、住民税申告を行った場合もワンストップ特例は使えません。判断に迷う場合は住所地の市区町村へ確認してください。
ワンストップ申請後に引っ越した場合はどうしますか
申請時から住所・氏名等が変わった場合は、寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書の提出が必要になることがあります。この変更届も原則として翌年1月10日までです。提出しないと、住民税を課税する市区町村へ情報が正しく伝わらず、控除が反映されないおそれがあります。届出先は寄附先の自治体になるため、寄附したすべての自治体に対して必要かどうかを確認してください。
1月10日に間に合わなかった場合はどうしますか
ワンストップ特例の申請が期限に間に合わなかった場合、その特例は使えません。控除を受けるには確定申告(または住民税の申告)で寄附金控除を申告することになります。その年のふるさと納税をまとめて申告するため、寄附金受領証明書または寄附金控除に関する証明書を用意してください。期限が消印有効か必着かは案内によって異なるため、迷う場合は寄附先自治体と住所地の市区町村へ早めに相談してください。
確定申告でふるさと納税を入れ忘れたらどうしますか
気づいた時点で、更正の請求などにより修正できる場合があります。ただし、所得税額に変動がないケースなどでは税務署ではなく住所地の市区町村への相談が必要になることもあるため、税務署だけに問い合わせて終わりにしないでください。確定申告書の所得税欄には書いたが住民税に関する事項の寄附金欄を書き漏らした、というケースもあります。控え・寄附金受領証明書・住民税決定通知書をそろえて、両方の窓口で確認してください。
控除されたかどこで確認できますか
確定申告をした場合は、所得税分は還付額または納付税額で、住民税分は翌年6月ごろに届く住民税決定通知書で確認します。ワンストップ特例を使った場合は、所得税相当分も含めて住民税から控除されるため、確認先は住民税決定通知書です。通知書の寄附金税額控除額の欄や摘要欄を見ますが、欄の名称や表示位置は自治体によって異なります。分からない場合は通知書を手元に置いて住所地の市区町村の住民税担当へ問い合わせてください。
ワンストップ特例では所得税の還付はありませんか
ワンストップ特例では所得税の確定申告をしないため、所得税の還付金が別に振り込まれる仕組みではありません。本来なら所得税から控除される分(申告特例控除額)も含めて、まとめて翌年度の住民税から控除されます。したがって還付の振込がないこと自体は手続きの失敗を意味しません。控除されているかどうかは、翌年6月ごろの住民税決定通知書で確認してください。
住民税が非課税でも利用できますか
寄附そのものは誰でもできますが、控除は納めるべき所得税・住民税があってはじめて効果があります。住民税が非課税で所得税もかからない場合、控除される税額がないため、自己負担が寄附額のほぼ全額になります。返礼品を目的に寄附すると負担が大きくなるおそれがあるため、自分の課税状況を確認してから判断してください。判断に迷う場合は住所地の市区町村の住民税担当へ相談してください。
所得税率0%でも控除されますか
所得税がかからない場合でも、住民税の所得割が課されていれば住民税側の控除は働く可能性があります。所得税率が0%のときは上の計算式で所得税分が0円になり、その分は住民税の特例分の計算に反映されます。ただし住民税の所得割額そのものが小さければ、特例分の上限(原則として所得割額の20%)も小さくなるため、寄附できる実質的な上限も小さくなります。具体的な金額は住所地の市区町村で確認してください。
退職した年の上限はどうなりますか
その年の所得が前年と大きく変わるため、前年の住民税決定通知書をもとにした目安は当てになりません。退職金を受け取った場合、退職所得は分離して計算されるため、ふるさと納税の上限の計算にそのまま足せるわけでもありません。再就職の有無、失業給付(非課税)の受給、年の途中までの給与などで結果が変わります。寄附前に国税庁の確定申告書等作成コーナーで試算するか、住所地の市区町村へ確認してください。
育休中・産休中でもできますか
寄附はできますが、上限は小さくなることがあります。出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税の課税対象になりません。その結果、その年の課税所得が下がり、控除できる税額も減るため、上限も下がります。前年の所得を前提にした早見表をそのまま使うと超過しやすいので注意してください。配偶者側の所得や控除も変わることがあるため、世帯で確認するとよいでしょう。
返礼品に税金はかかりますか
返礼品は所得税では一時所得に該当する場合があります。一時所得には特別控除50万円がありますが、これはふるさと納税の返礼品だけのための枠ではありません。生命保険の満期金や懸賞金など、その年のほかの一時所得と合算して判断します。したがって、返礼品の価額だけを見て課税されないと判断することはできません。判定に使うのは寄附額ではなく返礼品の経済的利益の価額です。金額が大きい場合は税務署へ確認してください。
家族名義のクレジットカードで支払ってもよいですか
控除を受けるのは寄附をした本人であるため、寄附者名義・申告者・決済の名義が食い違うと控除を受けられない可能性があります。たとえば配偶者名義のカードで自分名義の寄附を決済した場合、取扱いが問題になることがあります。世帯で寄附する場合は、それぞれ自分名義で申し込み、自分名義の決済手段を使うのが基本です。事前に寄附先自治体やポータルサイトの案内を確認してください。
同じ自治体へ何回寄附してもよいですか
回数の制限はありません。ワンストップ特例の判定でも、同じ自治体への複数回の寄附は1団体として数えます。ただし申請書を寄附ごとに提出する必要があるかどうかは、利用した手続きや自治体の運用によって異なります。2回目以降も申請が必要なのに出していないと、その分だけ控除されないおそれがあります。寄附先の案内を必ず確認してください。なお、自分が住む自治体への寄附では返礼品を受け取れない取扱いがあります。
12月31日に申し込めばその年の寄附になりますか
控除の対象になるのは寄附の決済が完了した日が属する年です。申込みだけで決済が翌年になった場合、その年の寄附として扱われないことがあります。クレジットカード、銀行振込、払込取扱票など決済方法によって完了日の取扱いが違うため、12月の寄附は寄附先やポータルサイトの締切案内を確認してください。年末の寄附はワンストップ特例の申請期限(原則翌年1月10日)にも間に合わない可能性があります。
住民税決定通知書のどこを見ればよいですか
寄附金税額控除額などの欄と、摘要欄を見ます。給与天引きの人は勤務先から渡される特別徴収税額の決定通知書、それ以外の人は市区町村から送られる納税通知書に記載されます。欄の名称や表示位置は自治体によって異なり、ふるさと納税以外の税額控除と合算表示されることもあるため、寄附額から2,000円を引いた金額と1項目だけを直接比べても一致しないことがあります。分からない場合は住所地の市区町村の住民税担当へ確認してください。