税金 GUIDE

ふるさと納税・寄附金控除

ふるさと納税は自治体への寄附です。上限内であれば、年間の対象寄附総額のうち2,000円を超える部分が所得税と翌年度の住民税から控除されます。ただし控除を受けるにはワンストップ特例か確定申告等の手続きが必要で、確定申告をするとワンストップ特例は申請済みの分も含めて無効になります。上限は人によって違い、超えた部分はふるさと納税の特例控除では戻りません。

自治体で異なる申請必要対象年度:2026年時点最終確認日:2026.09.18

A. この制度をひとことで

  • 仕組み:自治体への寄附であり、上限内なら年間の対象寄附総額のうち2,000円を超える部分が所得税と翌年度の住民税から控除される
  • 手続き:ワンストップ特例(寄附先5団体以内・確定申告不要な人)か、確定申告等のどちらかが必要。何もしなければ控除されない
  • 注意:確定申告をするとワンストップ特例は無効になり、その年のふるさと納税をすべて確定申告へ入れ直すことになる

B. 対象になる人

ふるさと納税は自治体への寄附です。上限内であれば、年間の対象寄附総額のうち2,000円を超える部分が所得税と翌年度の住民税から控除されます。控除を受けるにはワンストップ特例または確定申告等の手続きが必要で、確定申告をするとワンストップ特例は無効になります。

2,000円は原則として年間合計に対する自己負担であり、寄附1回ごと・自治体ごとに2,000円かかるわけではありません。一方、上限を超えた部分は特例控除で全額が戻るわけではないため、自己負担が2,000円を超えることがあります。確定申告書の所得税欄だけでなく、住民税に関する事項にも寄附額の記載が必要です。寄附者・申告者・決済名義が異なると控除を受けられない可能性があります。

所得制限・年齢制限
年齢による制限はありません。寄附そのものは誰でもできますが、控除は納める所得税・住民税があってはじめて意味を持つため、所得が少なく課税されない人は控除の効果が小さくなります。上限は所得や家族構成、住宅ローン控除などの税額控除、ほかの所得控除で人によって変わり、年収だけでは決まりません。

C. いくら関係するか

金額・計算方法
控除は3つに分かれる。①所得税:(寄附額−2,000円)×所得税率(復興特別所得税を含めると×1.021)で、寄附金控除は所得控除。対象寄附額は総所得金額等の40%が上限 ②住民税基本分:(寄附額−2,000円)×10%(対象は総所得金額等の30%が上限) ③住民税特例分:(寄附額−2,000円)×(100%−10%−所得税率×1.021)で、原則として住民税所得割額の20%が上限

実際の金額は入力条件によって異なります。正確な金額は公式窓口で確認するか、下のシミュレーターで概算してください。

ふるさと納税の上限目安を概算する
計算例

例1:上限内で5万円寄附・所得税率10%(確定申告の場合)

  1. 対象額:50,000円 − 2,000円 = 48,000円
  2. 所得税・復興特別所得税:48,000円 × 10% × 1.021 = 約4,901円
  3. 住民税の基本分:48,000円 × 10% = 4,800円
  4. 住民税の特例分:48,000円 ×(100% − 10% − 10%×1.021)= 48,000円 × 79.79% = 約38,299円
  5. 合計:4,901円 + 4,800円 + 38,299円 = 約48,000円

控除の合計は約48,000円(自己負担は原則2,000円)

端数処理や実際の税額によって差が出るため、あくまで概算例です。所得税分は所得控除として働くため、この4,901円がそのまま振り込まれるとは限りません。特例分が所得割額の20%を超える場合は、この計算どおりになりません。

例2:同じ5万円をワンストップ特例で寄附した場合

  1. 対象額は同じく 50,000円 − 2,000円 = 48,000円
  2. ワンストップ特例では所得税の確定申告をしないため、所得税からの還付は行われない
  3. 住民税の基本分:48,000円 × 10% = 4,800円
  4. 住民税の特例分:約38,299円
  5. 申告特例控除額(本来の所得税分に相当):約4,901円も住民税から控除される

合計約48,000円が、すべて翌年度の住民税から控除される

確定申告の場合と控除の総額はおおむね同じですが、所得税の還付金が別に振り込まれる仕組みではない点が違います。そのため確認先は住民税決定通知書です。

例3:上限を超えて寄附した場合

  1. 住民税特例分の上限(原則として所得割額の20%)に達すると、特例分はそれ以上増えない
  2. 超えた部分は、ふるさと納税の特例控除では戻らない
  3. ただし所得税の寄附金控除(総所得金額等の40%まで)と住民税の基本分(同30%まで)は、その範囲で引き続き働く
  4. そのため超過分のすべてが必ず自己負担になる、と機械的に計算できるわけではない

自己負担が2,000円を超える。具体的な金額は所得・控除の状況で変わる

「上限6万円の人が10万円寄附したら自己負担は4万2,000円」といった単純な引き算にはなりません。実際の金額は、国税庁の確定申告書等作成コーナーで試算するか、住所地の市区町村の住民税担当へ確認してください。

例4:同じ自治体へ複数回寄附した場合

  1. A市へ3回、B町へ1回、C村へ1回寄附した(寄附回数は合計5回)
  2. 寄附先団体数は、A市・B町・C村の3団体として数える
  3. 同じ自治体へ何回寄附しても、団体数は1団体
  4. したがってワンストップ特例の5団体以内という条件は満たしている

寄附先団体数は3団体(回数の5回ではない)

ただし、申請書を寄附ごとに出す必要があるかどうかは、利用した手続きや自治体の運用によって異なります。同じ自治体への2回目以降も申請が必要になることがあるため、寄附先の案内を必ず確認してください。

例5:5団体と6団体で何が変わるか

  1. ケースA:寄附先が5団体以内で、ほかに確定申告をする理由がない
  2.  → ワンストップ特例を利用できる可能性がある(各自治体へ期限内に申請)
  3. ケースB:寄附先が6団体以上になった
  4.  → ワンストップ特例は利用できず、その年の全寄附分を確定申告する
  5. 判定は寄附回数ではなく寄附先団体数で行う

5団体以内ならワンストップ特例の余地あり、6団体以上なら確定申告

5団体以内でも、医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をすればワンストップ特例は無効になります。その場合も全寄附分を確定申告へ入れ直します。

計算例は考え方を示すための概算です。実際の金額は、適用される税率区分、復興特別所得税、住民税への影響、個別の事情によって変わります。

ほかの制度への影響
  • ワンストップ特例の無効:医療費控除、住宅ローン控除の初年度、副業・不動産・株式・退職所得などで確定申告をすると、申請済みの分も含めてワンストップ特例は無効になります。一部だけ確定申告に入れ、残りをワンストップのままにすることはできません。
  • 団体数の数え方:ワンストップ特例は寄附先が年間5団体以内の場合に限られます。同じ自治体へ複数回寄附しても1団体として数え、判定は寄附回数ではなく寄附先団体数で行います。
  • 控除の確認:ワンストップ特例では所得税の還付が別に振り込まれるのではなく、所得税相当分を含めて翌年度の住民税から控除されます。翌年6月ごろの住民税決定通知書で確認します。
  • 返礼品:返礼品は所得税上の一時所得に該当する場合があります。一時所得の特別控除50万円はふるさと納税専用の枠ではなく、保険の満期金や懸賞金など他の一時所得と合算して判断します。
  • 対象自治体:総務大臣の指定を受けた団体への寄附かどうかの確認が必要です。自分が住む自治体への寄附では返礼品を受け取れない取扱いがあります。
  • 必要書類:確定申告では寄附ごとの寄附金受領証明書、または特定事業者が発行する寄附金控除に関する証明書が必要です。ワンストップ特例では申請書に加えてマイナンバーと本人確認書類の添付が求められます。
  • 寄附の時期:控除の対象になるのは寄附の決済が完了した日が属する年です。申込みだけで決済が年内に完了していないと、その年の寄附にならないことがあります。
  • 上限:所得や家族構成、住宅ローン控除などで実質負担2,000円に収まる上限が変わります。

D. いつまでに何をするか

時期・期限の目安
寄附の決済が完了した日が属する年の控除対象。ワンストップ特例の申請書・変更届は原則として翌年1月10日必着、確定申告は翌年の申告期間
保存した予定を見る →

E. どこで申請するか

寄附先自治体(ワンストップ特例)・税務署・e-Tax(確定申告)・住所地の市区町村(住民税申告)

自治体によって窓口や取り扱いが異なる場合があります。お住まいの自治体で確認してください。

主な必要書類
  • 寄附ごとの寄附金受領証明書(自治体が発行)
  • 特定事業者が発行する寄附金控除に関する証明書(確定申告でまとめて使える場合)
  • 寄附金税額控除に係る申告特例申請書(ワンストップ特例の申請書)
  • マイナンバーと本人確認ができる書類の写し(ワンストップ特例の申請に添付)
  • 寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書(住所・氏名等が変わった場合)
  • 翌年6月ごろに届く住民税決定通知書(控除の確認に使う)

G. 知らないと損しやすい注意点

ふるさと納税は「寄附」であって、買い物でも税金の前払いでもない

ふるさと納税は、自分が選んだ自治体へ寄附をする制度です。返礼品が届くため通信販売のように見えますが、法律上は寄附であり、商品の購入ではありません。また、寄附した時点で現金が戻ってくる制度でもありません。控除は、寄附した年分の所得税と、その翌年度の住民税から差し引かれる形で反映されます。「税金そのものが減って得をする制度」という説明だけで理解すると、手続きを忘れて控除を受けられなかったり、上限を超えて自己負担が増えたりすることがあります。原則として、寄附に伴って税負担が軽くなる仕組みだと考えてください。寄附先が総務大臣の指定を受けた団体かどうかも、事前に確認が必要です。指定を受けていない団体への寄附は、ふるさと納税の特例控除の対象になりません。

自己負担2,000円は、年間合計に対するもの

自己負担となる2,000円は、原則としてその年に行った対象寄附の合計額に対して1回分かかります。寄附1回ごと、あるいは自治体ごとに2,000円ずつかかるわけではありません。たとえば5つの自治体へ1万円ずつ、合計5万円を寄附した場合でも、自己負担は原則として合計で2,000円です。ただしこれは上限内で必要な手続きを済ませた場合の話です。手続きをしなければ控除自体を受けられず、上限を超えた部分については特例控除で全額が戻るわけではないため、結果として自己負担が2,000円を超えることがあります。だれでも確実に有利になる制度だとは言い切れません。

控除は所得税・住民税基本分・住民税特例分の3つに分かれる

国税庁・総務省の説明では、控除は3つの部分に分かれます。①所得税分=(ふるさと納税額−2,000円)×所得税率。実際には復興特別所得税の影響があるため、2026年時点では所得税率に1.021を掛けた率で考えます。②住民税の基本分=(ふるさと納税額−2,000円)×10%。これは都道府県民税分と市区町村民税分を合計した率です。③住民税の特例分=(ふるさと納税額−2,000円)×(100%−10%−所得税率×1.021)。この3つを足すと、上限内であれば(寄附額−2,000円)のほぼ全額になります。①〜③は同時に適用されるもので、どれか1つを選ぶものではありません。

寄附金控除は所得控除であり、税額控除ではない

所得税のふるさと納税(寄附金控除)は所得控除です。所得控除は課税される所得金額を減らす仕組みなので、寄附額がそのまま所得税から差し引かれるわけではありません。所得から(寄附額−2,000円)を差し引いた結果として、その人の税率に応じた分だけ所得税が下がります。上の①で所得税率を掛けているのはこのためです。一方、住民税側(基本分・特例分)は税額から差し引く税額控除です。所得税と住民税で仕組みが違う点を押さえておくと、還付額や通知書の金額を見たときに混乱しにくくなります。

3つの部分には、それぞれ別の上限がある

所得税の寄附金控除の対象となる寄附金額には、総所得金額等の40%という上限があります。住民税の基本分の対象となる寄附金額には、総所得金額等の30%という上限があります。そして住民税の特例分には、原則として住民税所得割額の20%という上限があります。いわゆる「ふるさと納税の上限」の目安は、多くの場合この特例分の上限から逆算されます。ここで注意したいのは、所得割額の20%というのは「所得割額の20%まで寄附できる」という意味ではなく、「特例控除額の上限が所得割額の20%」という意味だということです。寄附できる金額の上限そのものではありません。

上限を超えて寄附した場合に起こること

上限を超えた部分について、ふるさと納税の特例控除(住民税特例分)は頭打ちになります。そのため、超えた分は自己負担になりやすく、自己負担額が2,000円を超えます。ただし「上限を1円でも超えたら超過分が丸ごと自己負担」と機械的に決まるわけでもありません。所得税の寄附金控除や住民税の基本分は、それぞれの上限(総所得金額等の40%・30%)の範囲で引き続き働くため、超過分の一部は一般の寄附金控除として効く場合があります。どの程度戻るかは所得・所得控除・税額控除の状況で変わるので、具体的な金額は国税庁の確定申告書等作成コーナーや、住所地の市区町村の住民税担当へ確認してください。

ワンストップ特例を使える条件

ワンストップ特例(寄附金税額控除に係る申告特例)は、原則として確定申告をする必要がない給与所得者等で、1年間の寄附先が5団体以内の場合に利用できます。寄附のたびに、その自治体へ申請書を提出する必要があります。翌年1月10日までという期限が案内される場合は、消印ではなく「必着」かどうかを寄附先の案内で確認してください。オンライン申請に対応しているかどうかは自治体によって異なります。申請にはマイナンバーと本人確認ができる書類が必要です。申込みのときに「ワンストップ特例を希望する」を選んだだけでは手続きは終わっていません。年末ぎりぎりの寄附では、自治体から申請書が届くのを待っていると期限に間に合わないことがあるため、総務省や自治体の様式を自分で用意する方法も確認しておくと安全です。

【要注意】ワンストップ特例が無効になるケース

次のような場合、ワンストップ特例は使えなくなります。①医療費控除を受けるために確定申告をした ②住宅ローン控除の初年度で確定申告をした ③副業・不動産・株式等の所得を確定申告した ④退職所得等を含めて確定申告した ⑤雑損控除等で確定申告した ⑥住民税の申告を行った ⑦寄附先が6団体以上になった ⑧ワンストップ特例の申請が期限に間に合わなかった ⑨申請後に住所・氏名等が変わったのに必要な変更の手続きをしなかった。特に重要なのは、確定申告をするとワンストップ特例を申請済みの分も含めて無効になるという点です。その年のふるさと納税は、申請済みのものも含めてすべて確定申告へ入れ直す必要があります。一部だけを確定申告へ入れ、残りをワンストップ特例のままにしておくことはできません。住所・氏名等が変わった場合は、寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書の提出が必要になることがあり、この変更届も原則として翌年1月10日までです。

確定申告へ切り替えるときは、全部の寄附を入れ直す

年の途中でワンストップ特例を申請していても、あとから確定申告をすることになった場合は、その年のふるさと納税をすべて確定申告書へ記載します。このとき、所得税の寄附金控除欄だけでなく、住民税に関する事項(都道府県・市区町村への寄附金の欄)にも記載が必要です。ここを書き漏らすと、住民税側の控除が反映されないことがあります。確定申告で寄附を入れ忘れた場合は、更正の請求などで修正できる場合があります。ただし、所得税額に変動がないケースなどでは、税務署ではなく住所地の市区町村への相談が必要になることもあります。気づいた時点で、税務署と市区町村の両方に確認してください。

控除されたかの確認方法(確定申告をした場合)

確定申告をした場合、所得税分は還付金の振込、または納付する税額が減る形で反映されます。住民税分は、翌年6月ごろに届く住民税決定通知書(給与天引きの人は特別徴収税額の決定通知書)で確認します。通知書の「寄附金税額控除額」などの欄や摘要欄に記載されますが、欄の名称や表示位置は自治体によって異なります。税額控除額の欄には、ふるさと納税以外の税額控除が合算して表示されることもあるため、その1項目だけを寄附額と直接比べても一致しないことがあります。見方が分からない場合は、通知書を手元に置いて住所地の市区町村の住民税担当へ問い合わせてください。

控除されたかの確認方法(ワンストップ特例を使った場合)

ワンストップ特例を使った場合、所得税の還付金が別に振り込まれる仕組みではありません。本来なら所得税から控除される分も含めて、まとめて翌年度の住民税から控除されます(申告特例控除額)。そのため「所得税の還付が振り込まれないので手続きが失敗したのでは」と心配する必要はなく、確認先は翌年6月ごろの住民税決定通知書です。ここでも、寄附額から単純に2,000円を引いた金額と通知書の1項目だけを直接比較すると一致しないことがあります。控除が反映されていないように見える場合は、申請書が期限内に届いていたか、住所変更の届出が必要でなかったかも含めて、寄附先自治体と住所地の市区町村へ確認してください。

寄附の時期と、寄附者・決済名義

控除の対象になるのは、寄附の決済が完了した日が属する年です。年末に申し込んでも、決済が翌年になった場合はその年の寄附として扱われないことがあります。クレジットカード決済、銀行振込、払込取扱票など、決済方法によって「いつ完了したことになるか」の取扱いが違うため、12月の寄附は寄附先やポータルサイトの案内で締切を確認してください。また、控除を受けるのは寄附をした本人です。寄附者名義・申告者・決済の名義が食い違うと、控除を受けられない可能性があります。家族名義のクレジットカードで支払う場合は、寄附先やカード会社の取扱いを事前に確認してください。

返礼品と一時所得の関係

返礼品は、所得税では一時所得に該当する場合があります。一時所得には特別控除50万円がありますが、これはふるさと納税の返礼品だけのための枠ではありません。生命保険の満期金や解約返戻金、懸賞金、競馬の払戻金など、その年のほかの一時所得と合算して判断します。したがって、返礼品の価額だけを見て課税されないと判断することはできません。判定に使うのは寄附額そのものではなく、返礼品として受け取った経済的利益の価額です。また、寄附金を返礼品を得るための直接の必要経費として単純に差し引くこともできません。自分が住んでいる自治体への寄附では返礼品を受け取れない取扱いがあります。ポータルサイトの独自ポイントの取扱いは制度改正の対象になっているため、触れている記事を読むときは総務省の最新の案内で確認してください。クレジットカード会社などの通常のポイント還元まで一律に禁止された、という理解は正確ではありません。不自然な割引表示をしている偽サイトの被害も報告されているため、受付先は自治体の公式サイトから確認してください。

上限の試算ツールは、目安であって確定額ではない

このサイトの「ふるさと納税の上限目安」は、住民税の所得割額と所得税の限界税率から、住民税特例分の上限(所得割額の20%)を逆算する概算です。実際の上限は、住宅ローン控除などの税額控除、その年の所得の変動、扶養親族の変化、医療費控除やiDeCoなどの所得控除で変わります。前年の住民税決定通知書の数字を使う場合は、今年の所得・控除が変われば上限も変わる点に注意してください。試算結果は公式な確定額ではないため、寄附の前に国税庁の確定申告書等作成コーナーや住所地の市区町村で確認し、上限ぎりぎりまで寄附しないようにしてください。

寄附する前・申告する前に確認すること

  • 今年の見込み所得はいくらか(前年と変わっていないか)
  • 給与・副業・不動産・株式等の所得がそれぞれいくらあるか
  • 配偶者・扶養親族に変化はないか
  • 社会保険料・生命保険料・iDeCoなどの所得控除はいくらか
  • 今年、医療費控除を申告する予定があるか
  • 住宅ローン控除を受けているか(初年度かどうか)
  • ほかの理由で確定申告をする予定があるか
  • 寄附先は何団体になる見込みか(回数ではなく団体数)
  • 寄附者名義と決済名義は一致しているか
  • 寄附の決済完了日は年内か(年末は締切を確認したか)
  • ワンストップ特例の申請書を各自治体へ提出したか
  • 申請後に住所・氏名が変わっていないか(変更届が必要か)
  • 寄附金受領証明書または寄附金控除に関する証明書を保管しているか
  • 翌年6月ごろの住民税決定通知書を確認する予定があるか
  • その年にほかの一時所得(保険の満期金・懸賞金など)がないか

このチェックリストだけで上限額や控除額は確定しません。所得税の計算や確定申告の方法は税務署・国税庁の確定申告書等作成コーナー、住民税の控除額や決定通知書の見方は住所地の市区町村の住民税担当、寄附先が指定団体かどうかや申請書の様式・締切は寄附先自治体と総務省のふるさと納税ポータルサイトで確認してください。複雑なケースは税理士へ相談してください。

よくある質問

ふるさと納税は本当に自己負担2,000円ですか

上限内で必要な手続きを済ませた場合は、原則としてその年の対象寄附の合計額に対して2,000円の自己負担になります。ただし、ワンストップ特例または確定申告等の手続きをしなければ控除自体を受けられません。また上限を超えた部分はふるさと納税の特例控除で戻らないため、自己負担が2,000円を超えます。だれでも確実に有利になる制度だとは言い切れないので、自分の上限と手続きの要否を先に確認してください。

2,000円は寄附するたびにかかりますか

かかりません。自己負担となる2,000円は、原則としてその年に行った対象寄附の合計額に対して1回分です。寄附1回ごと、あるいは自治体ごとに2,000円ずつ差し引かれるわけではありません。たとえば5つの自治体へ1万円ずつ合計5万円を寄附した場合でも、上限内で手続きを済ませていれば自己負担は原則として合計2,000円です。上限を超えた場合は、この限りではありません。

上限を超えるとどうなりますか

住民税の特例分は原則として住民税所得割額の20%が上限のため、そこに達すると特例控除はそれ以上増えません。超えた部分はふるさと納税の特例控除では戻らず、自己負担が2,000円を超えます。ただし所得税の寄附金控除(総所得金額等の40%まで)と住民税の基本分(同30%まで)はその範囲で働くため、超過分のすべてが必ず自己負担になると機械的には決まりません。具体的な金額は確定申告書等作成コーナーか住所地の市区町村で確認してください。

ワンストップ特例を使える人は誰ですか

原則として確定申告をする必要がない給与所得者等で、1年間の寄附先が5団体以内の人です。そのうえで、寄附ごとに各自治体へ申請書を期限内に提出する必要があります。自営業の人、医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をする人、副業や株式等の所得を申告する人は対象になりません。自分が対象かどうか判断できない場合は、住所地の市区町村の住民税担当か税務署へ確認してください。

5自治体に複数回寄附しても使えますか

使える可能性があります。ワンストップ特例の判定は寄附回数ではなく寄附先団体数で行うため、同じ自治体へ何回寄附しても1団体として数えます。5団体以内であれば回数が多くても条件は満たします。ただし、申請書を寄附ごとに提出する必要があるかどうかは利用した手続きや自治体の運用によって異なるため、同じ自治体への2回目以降も含めて寄附先の案内を確認してください。

6自治体に寄附したらどうなりますか

寄附先が6団体以上になると、ワンストップ特例は利用できません。その年のふるさと納税は、すでに申請書を出した分も含めてすべて確定申告で申告することになります。確定申告では所得税の寄附金控除欄だけでなく、住民税に関する事項の寄附金欄にも記載が必要です。記載漏れがあると住民税側の控除が反映されないことがあるため、寄附金受領証明書をそろえて確認してください。

医療費控除を申告するとワンストップ特例はどうなりますか

無効になります。医療費控除を受けるために確定申告をすると、ワンストップ特例を申請済みの分も含めて無効になるため、その年のふるさと納税をすべて確定申告へ入れ直す必要があります。一部だけを確定申告に入れ、残りをワンストップ特例のままにしておくことはできません。医療費控除を申告する予定がある人は、最初から確定申告を前提に寄附金受領証明書を保管しておくと安全です。

住宅ローン控除の初年度も確定申告が必要ですか

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、給与所得者でも初年度は確定申告が必要です。そのためその年はワンストップ特例が無効になり、ふるさと納税も全部まとめて確定申告することになります。2年目以降は年末調整で受けられるため、ほかに申告する理由がなければワンストップ特例を使える場合があります。なお住宅ローン控除は税額控除なので、ふるさと納税の上限にも影響します。

副業が20万円以下でも確定申告したらどうなりますか

確定申告をした時点で、ワンストップ特例は無効になります。給与所得者の副業所得が20万円以下なら所得税の確定申告を省略できる場合がありますが、省略せずに申告した場合はふるさと納税も全部確定申告へ入れ直すことになります。なお、所得税の申告が不要でも住民税の申告は別に必要になることがあり、住民税申告を行った場合もワンストップ特例は使えません。判断に迷う場合は住所地の市区町村へ確認してください。

ワンストップ申請後に引っ越した場合はどうしますか

申請時から住所・氏名等が変わった場合は、寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書の提出が必要になることがあります。この変更届も原則として翌年1月10日までです。提出しないと、住民税を課税する市区町村へ情報が正しく伝わらず、控除が反映されないおそれがあります。届出先は寄附先の自治体になるため、寄附したすべての自治体に対して必要かどうかを確認してください。

1月10日に間に合わなかった場合はどうしますか

ワンストップ特例の申請が期限に間に合わなかった場合、その特例は使えません。控除を受けるには確定申告(または住民税の申告)で寄附金控除を申告することになります。その年のふるさと納税をまとめて申告するため、寄附金受領証明書または寄附金控除に関する証明書を用意してください。期限が消印有効か必着かは案内によって異なるため、迷う場合は寄附先自治体と住所地の市区町村へ早めに相談してください。

確定申告でふるさと納税を入れ忘れたらどうしますか

気づいた時点で、更正の請求などにより修正できる場合があります。ただし、所得税額に変動がないケースなどでは税務署ではなく住所地の市区町村への相談が必要になることもあるため、税務署だけに問い合わせて終わりにしないでください。確定申告書の所得税欄には書いたが住民税に関する事項の寄附金欄を書き漏らした、というケースもあります。控え・寄附金受領証明書・住民税決定通知書をそろえて、両方の窓口で確認してください。

控除されたかどこで確認できますか

確定申告をした場合は、所得税分は還付額または納付税額で、住民税分は翌年6月ごろに届く住民税決定通知書で確認します。ワンストップ特例を使った場合は、所得税相当分も含めて住民税から控除されるため、確認先は住民税決定通知書です。通知書の寄附金税額控除額の欄や摘要欄を見ますが、欄の名称や表示位置は自治体によって異なります。分からない場合は通知書を手元に置いて住所地の市区町村の住民税担当へ問い合わせてください。

ワンストップ特例では所得税の還付はありませんか

ワンストップ特例では所得税の確定申告をしないため、所得税の還付金が別に振り込まれる仕組みではありません。本来なら所得税から控除される分(申告特例控除額)も含めて、まとめて翌年度の住民税から控除されます。したがって還付の振込がないこと自体は手続きの失敗を意味しません。控除されているかどうかは、翌年6月ごろの住民税決定通知書で確認してください。

住民税が非課税でも利用できますか

寄附そのものは誰でもできますが、控除は納めるべき所得税・住民税があってはじめて効果があります。住民税が非課税で所得税もかからない場合、控除される税額がないため、自己負担が寄附額のほぼ全額になります。返礼品を目的に寄附すると負担が大きくなるおそれがあるため、自分の課税状況を確認してから判断してください。判断に迷う場合は住所地の市区町村の住民税担当へ相談してください。

所得税率0%でも控除されますか

所得税がかからない場合でも、住民税の所得割が課されていれば住民税側の控除は働く可能性があります。所得税率が0%のときは上の計算式で所得税分が0円になり、その分は住民税の特例分の計算に反映されます。ただし住民税の所得割額そのものが小さければ、特例分の上限(原則として所得割額の20%)も小さくなるため、寄附できる実質的な上限も小さくなります。具体的な金額は住所地の市区町村で確認してください。

退職した年の上限はどうなりますか

その年の所得が前年と大きく変わるため、前年の住民税決定通知書をもとにした目安は当てになりません。退職金を受け取った場合、退職所得は分離して計算されるため、ふるさと納税の上限の計算にそのまま足せるわけでもありません。再就職の有無、失業給付(非課税)の受給、年の途中までの給与などで結果が変わります。寄附前に国税庁の確定申告書等作成コーナーで試算するか、住所地の市区町村へ確認してください。

育休中・産休中でもできますか

寄附はできますが、上限は小さくなることがあります。出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税の課税対象になりません。その結果、その年の課税所得が下がり、控除できる税額も減るため、上限も下がります。前年の所得を前提にした早見表をそのまま使うと超過しやすいので注意してください。配偶者側の所得や控除も変わることがあるため、世帯で確認するとよいでしょう。

返礼品に税金はかかりますか

返礼品は所得税では一時所得に該当する場合があります。一時所得には特別控除50万円がありますが、これはふるさと納税の返礼品だけのための枠ではありません。生命保険の満期金や懸賞金など、その年のほかの一時所得と合算して判断します。したがって、返礼品の価額だけを見て課税されないと判断することはできません。判定に使うのは寄附額ではなく返礼品の経済的利益の価額です。金額が大きい場合は税務署へ確認してください。

家族名義のクレジットカードで支払ってもよいですか

控除を受けるのは寄附をした本人であるため、寄附者名義・申告者・決済の名義が食い違うと控除を受けられない可能性があります。たとえば配偶者名義のカードで自分名義の寄附を決済した場合、取扱いが問題になることがあります。世帯で寄附する場合は、それぞれ自分名義で申し込み、自分名義の決済手段を使うのが基本です。事前に寄附先自治体やポータルサイトの案内を確認してください。

同じ自治体へ何回寄附してもよいですか

回数の制限はありません。ワンストップ特例の判定でも、同じ自治体への複数回の寄附は1団体として数えます。ただし申請書を寄附ごとに提出する必要があるかどうかは、利用した手続きや自治体の運用によって異なります。2回目以降も申請が必要なのに出していないと、その分だけ控除されないおそれがあります。寄附先の案内を必ず確認してください。なお、自分が住む自治体への寄附では返礼品を受け取れない取扱いがあります。

12月31日に申し込めばその年の寄附になりますか

控除の対象になるのは寄附の決済が完了した日が属する年です。申込みだけで決済が翌年になった場合、その年の寄附として扱われないことがあります。クレジットカード、銀行振込、払込取扱票など決済方法によって完了日の取扱いが違うため、12月の寄附は寄附先やポータルサイトの締切案内を確認してください。年末の寄附はワンストップ特例の申請期限(原則翌年1月10日)にも間に合わない可能性があります。

住民税決定通知書のどこを見ればよいですか

寄附金税額控除額などの欄と、摘要欄を見ます。給与天引きの人は勤務先から渡される特別徴収税額の決定通知書、それ以外の人は市区町村から送られる納税通知書に記載されます。欄の名称や表示位置は自治体によって異なり、ふるさと納税以外の税額控除と合算表示されることもあるため、寄附額から2,000円を引いた金額と1項目だけを直接比べても一致しないことがあります。分からない場合は住所地の市区町村の住民税担当へ確認してください。

国税庁・総務省|確認日 2026.09.18公式サイトで確認 ↗
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