例1:新契約の一般生命保険料を年10万円(通常)
- 新契約の一般生命保険料の年間支払額:100,000円
- 8万円を超えるため、所得税の控除額は上限の4万円
所得税の一般生命保険料控除:40,000円
住民税は別計算で、56,000円を超えるため上限の28,000円になります。所得税の40,000円と混同しないでください。
税金 GUIDE
生命保険料控除と地震保険料控除は、支払った保険料を課税所得から差し引く所得控除です。控除額がそのまま戻るわけではなく、実際に減る税額は控除額に税率を掛けた程度にとどまります。契約した時期(新契約か旧契約か)で計算式が変わり、所得税と個人住民税でも上限が違います。23歳未満の扶養親族がいる場合は、新契約の一般生命保険料について所得税の限度額が6万円になる特例があります。
支払った生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料と、地震等損害部分の保険料を、課税所得から差し引ける所得控除です。給与天引き以外の保険や、途中加入・契約者変更をした保険は年末調整から漏れやすい項目です。
控除額がそのまま戻るわけではなく、課税所得から差し引く所得控除です。実際に減る税額は、控除額にその人の所得税率と住民税率を掛けた程度にとどまります。契約時期で計算方法が異なり、所得税と個人住民税でも計算式と上限が違います。所得税で12万円引けるからといって、住民税からも同じ額を引けるわけではありません。火災保険料は原則として地震保険料控除の対象になりません。
実際の金額は入力条件によって異なります。正確な金額は公式窓口で確認するか、下のシミュレーターで概算してください。
所得税・住民税を概算する| 区分 | 対象になる保険の例 | 所得税の上限 | 住民税の上限 |
|---|---|---|---|
| 一般生命保険料 | 死亡保険、学資保険、収入保障保険など生存・死亡に基因して保険金が支払われるもの | 4万円(23歳未満の扶養親族がいる場合は6万円) | 2万8,000円 |
| 介護医療保険料 | 医療保険、がん保険、介護保険など入院・通院等の給付部分 | 4万円 | 2万8,000円 |
| 個人年金保険料 | 個人年金保険料税制適格特約が付いた個人年金保険 | 4万円 | 2万8,000円 |
| 3区分の合計 | - | 12万円 | 7万円 |
旧契約には介護医療保険料控除という独立した区分がありません。旧契約の医療保険・介護保険は旧生命保険料(一般)に含まれる場合があります。個人年金保険は税制適格特約が付いていないと一般生命保険料の扱いになることがあります。
| 項目 | 新契約 | 旧契約 |
|---|---|---|
| 締結時期 | 2012年(平成24年)1月1日以後 | 2011年(平成23年)12月31日以前 |
| 区分の数 | 一般・介護医療・個人年金の3区分 | 一般・個人年金の2区分(介護医療の区分なし) |
| 所得税の区分ごとの上限 | 4万円 | 5万円 |
| 住民税の区分ごとの上限 | 2万8,000円 | 3万5,000円 |
| 所得税の合計上限 | 12万円 | 10万円 |
| 住民税の合計上限 | 7万円 | 7万円 |
旧契約でも、2012年1月1日以後に更新・特約の中途付加などをすると、その契約全体が新契約として扱われることがあります。どちらに当たるかは控除証明書の表示で確認してください。
| 段階 | 通常の新契約 | 23歳未満の扶養親族がいる場合 |
|---|---|---|
| 全額が控除される範囲 | 2万円以下:支払額の全額 | 3万円以下:支払額の全額 |
| 2分の1の段階 | 2万円超4万円以下:支払額×1/2+1万円 | 3万円超6万円以下:支払額×1/2+1万5,000円 |
| 4分の1の段階 | 4万円超8万円以下:支払額×1/4+2万円 | 6万円超12万円以下:支払額×1/4+3万円 |
| 上限 | 8万円超:4万円 | 12万円超:6万円 |
この特例は令和8年分(2026年分)以降の所得税に適用され、2026年分限りの措置ではありません。対象は新契約の一般生命保険料だけです。介護医療保険料と個人年金保険料の上限は各4万円のまま、3区分を合計した上限も12万円のままです。今後の税制改正で変わる可能性はあるため、申告のときは国税庁の最新情報もあわせて確認してください。
| 控除の種類 | 所得税の上限 | 個人住民税の上限 |
|---|---|---|
| 生命保険料控除(新契約の各区分) | 4万円 | 2万8,000円 |
| 生命保険料控除(旧契約の一般・個人年金) | 5万円 | 3万5,000円 |
| 生命保険料控除の3区分合計 | 12万円 | 7万円 |
| 地震保険料控除 | 5万円 | 2万5,000円 |
| 旧長期損害保険料(経過措置) | 1万5,000円 | 1万円 |
所得税で12万円引けるからといって、個人住民税からも12万円引けるわけではありません。所得税と住民税は計算式も上限も別に定められています。23歳未満の扶養親族がいる場合の6万円特例は所得税の措置で、個人住民税は従来の計算式のままです(新契約の各区分は最大2万8,000円、3区分合計は最大7万円)。
| 項目 | 地震保険料 | 旧長期損害保険料(経過措置) |
|---|---|---|
| 対象 | 地震等損害部分の保険料 | 2006年(平成18年)12月31日までに締結し、満期返戻金等があり保険期間10年以上で、2007年1月1日以後に契約変更をしていない長期損害保険契約等 |
| 所得税の計算 | 5万円以下:全額/5万円超:5万円 | 1万円以下:全額/1万円超2万円以下:支払額×1/2+5,000円/2万円超:1万5,000円 |
| 住民税の計算 | 5万円以下:支払額×1/2/5万円超:2万5,000円 | 5,000円以下:全額/5,000円超1万5,000円以下:支払額×1/2+2,500円/1万5,000円超:1万円 |
| 両方がある場合の上限 | 所得税は合計5万円、住民税は合計2万5,000円 | 同左 |
一つの契約で地震保険料と旧長期損害保険料の両方に該当する場合は、どちらか一方を選んで控除を受けます。両方を重ねて申告することはできません。火災保険料のうち地震等損害部分でない保険料は、原則として控除の対象になりません。
| 項目 | 年末調整 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 対象 | 給与所得者で、勤務先の締切までに申告できる場合 | 自営業の人、年末調整で出し忘れた人、ほかの理由で申告する人 |
| 提出するもの | 給与所得者の保険料控除申告書と控除証明書 | 確定申告書と控除証明書(e-Taxでは電子データを添付できる場合がある) |
| 時期 | 勤務先が定める締切(11月ごろが多い) | 翌年の申告期間。還付だけなら翌年1月1日から5年間 |
| 住民税への反映 | 勤務先からの給与支払報告書を通じて反映される | 申告内容が市区町村へ送られて反映される |
年末調整で出し忘れても、確定申告で控除を受けられる場合があります。還付を受けるための申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できます。勤務先での年末調整のやり直しができる場合もあるため、まず勤務先に相談してください。
所得税の一般生命保険料控除:40,000円
住民税は別計算で、56,000円を超えるため上限の28,000円になります。所得税の40,000円と混同しないでください。
所得税の一般生命保険料控除:55,000円
通常の計算なら40,000円なので、15,000円ぶん控除額が増えます。増えるのは控除額であって、還付額が15,000円増えるわけではありません。
所得税の一般生命保険料控除:60,000円
介護医療保険料・個人年金保険料の上限は各40,000円のままです。3区分を合計した上限も120,000円のままで、140,000円にはなりません。
所得税の生命保険料控除:120,000円(140,000円にはならない)
住民税の3区分合計の上限は70,000円です。所得税の120,000円をそのまま住民税に当てはめないでください。
所得税の一般生命保険料控除:50,000円
旧契約は新契約より区分ごとの上限が高く、所得税は5万円です。新契約と旧契約が同じ区分にある場合は、旧契約だけで計算したほうが有利になることがあります。
所得税の地震保険料控除:50,000円
住民税は支払額の2分の1で上限25,000円なので、この例では25,000円です。火災保険料のうち地震等損害部分でない保険料は対象になりません。
所得税の控除額:14,000円
同じ契約で地震保険料と旧長期損害保険料の両方に該当する場合は、どちらか一方を選びます。別々の契約であれば両方を申告できますが、所得税の合計上限は50,000円です。
軽くなる税額は合計で約6,884円(控除額40,000円がそのまま戻るわけではない)
概算です。実際の金額は、所得税率、復興特別所得税、住民税、課税所得、ほかの所得控除の状況によって変わります。所得税・住民税がかからない人には、税額を下げる効果がありません。
計算例は考え方を示すための概算です。実際の金額は、適用される税率区分、復興特別所得税、住民税への影響、個別の事情によって変わります。
この制度は、人によって期限の起点が異なる・一律の期限計算ルールがないため、期限の自動計算には対応していません。期限は上記の時期の目安と公式窓口で確認してください。
勤務先・税務署・e-Tax
生命保険料控除も地震保険料控除も所得控除です。課税される所得金額を減らす仕組みなので、控除額がそのまま還付されるわけではありません。実際に軽くなる税額は、おおよそ「所得税の控除額×その人の所得税率(復興特別所得税を含めると×1.021)」と「住民税の控除額×住民税所得割の税率」を足した程度にとどまります。所得税率は課税所得によって変わり、ほかの所得控除の状況でも結果が変わります。また、所得税・住民税がかからない人には税額を下げる効果がありません。「控除額12万円だから12万円戻る」という理解は正確ではありません。
生命保険料控除の対象になるのは、保険金等の受取人が本人または配偶者その他の親族であるなど、一定の要件を満たす生命保険契約等・介護医療保険契約等・個人年金保険契約等の保険料です。個人年金保険は、個人年金保険料税制適格特約が付いていないと、個人年金保険料ではなく一般生命保険料として扱われることがあります。地震保険料控除の対象は、自己または生計を一にする配偶者その他の親族が所有する居住用家屋・生活用動産を対象とする契約のうち、地震等損害部分の保険料です。火災保険料のうち地震等損害部分でない保険料は、原則として対象になりません。貯蓄性のない傷害保険など、対象にならない保険もあります。対象かどうかは控除証明書が届くかどうかと、その表示で確認してください。
2012年(平成24年)1月1日以後に締結した契約を新契約、2011年(平成23年)12月31日以前に締結した契約を旧契約といいます。新契約は一般・介護医療・個人年金の3区分で、所得税は各区分4万円が上限です。旧契約は一般・個人年金の2区分で、所得税は各区分5万円が上限、合計10万円です。旧契約には介護医療保険料控除という独立した区分がないため、旧契約の医療保険・介護保険の保険料は旧生命保険料(一般)に含まれる場合があります。また旧契約でも、2012年1月1日以後に更新したり特約を中途付加したりすると、その契約全体が新契約として扱われることがあります。自分の契約がどちらかは、控除証明書に「新制度」「旧制度」などと表示されるので、そこで確認してください。
令和8年分(2026年分)以降の所得税について、23歳未満の扶養親族を有する場合、新契約の一般生命保険料控除の計算式と限度額が拡大されます。限度額は4万円から6万円になり、計算式も段階ごとに変わって、3万円以下は全額、3万円超6万円以下は支払額×1/2+1万5,000円、6万円超12万円以下は支払額×1/4+3万円、12万円超は6万円です。2026年分限りの措置ではありません。ここで注意したいのは3点です。①対象は新契約の一般生命保険料だけで、介護医療保険料と個人年金保険料の上限は各4万円のままです。個人年金保険料控除にはこの特例を適用しません。②一般・介護医療・個人年金を合計した生命保険料控除全体の上限は12万円のままで、14万円にはなりません。③これは所得控除の限度額であって、6万円が税金から直接引かれるわけではありません。なお、扶養親族に該当するかどうかは原則としてその年の12月31日の現況で判定し、年齢もその日現在で確認します。今後の税制改正で内容が変わる可能性はあるため、申告のときは国税庁の最新情報もあわせて確認してください。
生命保険料控除と地震保険料控除は、所得税と個人住民税の両方にありますが、計算式も上限も別です。個人住民税の生命保険料控除は、新契約が各区分2万8,000円、旧契約が各区分3万5,000円、3区分を合計した上限が7万円です。地震保険料控除は支払額の2分の1(上限2万5,000円)、旧長期損害保険料は上限1万円です。所得税で12万円の控除を受けられる人でも、住民税で差し引けるのは最大7万円です。上の比較表のとおり、それぞれの数字を取り違えないでください。なお、6万円特例は所得税の措置です。個人住民税は従来の計算式のままで、新契約の各区分は最大2万8,000円、旧契約の各区分は最大3万5,000円、3区分合計は最大7万円、新旧契約を合算する場合の区分上限は2万8,000円です。これらは法律で定められた全国共通の計算です。申告書の様式や提出方法など自治体ごとに異なる事項は、住所地の市区町村へ確認してください。
一般生命保険料や個人年金保険料について、新契約と旧契約の両方を支払っている場合、その区分の控除額は次のように決まります。新契約だけで生命保険料控除の適用を受ける場合は所得税の上限が4万円、旧契約だけで適用を受ける場合は上限5万円です。新契約と旧契約の両方について適用を受ける場合は、旧生命保険料の年間支払額が6万円を超えるときは旧生命保険料だけで計算した控除額(上限5万円)、6万円以下のときは新生命保険料の控除額と旧生命保険料の控除額の合計になり、その合計の上限は4万円です。令和8年分以降、23歳未満の扶養親族を有して新生命保険料を支払った場合は、この合計の上限が6万円になります。たとえば旧生命保険料5万円(6万円以下)と新生命保険料10万円を支払い、23歳未満の扶養親族がいる場合、新は10万円×1/4+3万円=5万5,000円、旧は5万円×1/2+1万2,500円=3万7,500円で、合計9万2,500円が上限6万円に抑えられて6万円になります。個人年金保険料控除にはこの6万円の上限を適用せず、通常どおりの限度額で計算します。3区分を合計した上限は12万円のままです。個人住民税も考え方は同じで、上限はそれぞれ2万8,000円・3万5,000円、両方について適用を受ける場合は2万8,000円です。
地震保険料控除の対象は、地震等損害部分の保険料です。多くの場合、地震保険は火災保険とセットで契約するため、控除証明書には地震保険料に相当する部分だけが記載されます。火災保険料だけの契約では、原則として控除を受けられません。所得税は支払額が5万円以下ならその全額、5万円を超える場合は5万円が上限です。個人住民税は支払額の2分の1で、上限は2万5,000円です。賃貸住宅でも、自分が契約者として家財を対象とする地震保険に加入していれば対象になり得ます。対象は自己または生計を一にする配偶者その他の親族が所有する居住用家屋・生活用動産です。別荘など居住用でない建物の契約は対象になりません。誰が保険料を負担したかも判定に関係します。
損害保険料控除は廃止されましたが、一定の長期損害保険契約については経過措置が残っています。対象になるのは、2006年(平成18年)12月31日までに締結し、満期返戻金等があって保険期間または共済期間が10年以上で、2007年(平成19年)1月1日以後にその契約の変更をしていないものです。所得税の控除額は、支払額1万円以下が全額、1万円超2万円以下が支払額×1/2+5,000円、2万円超が1万5,000円です。個人住民税は、5,000円以下が全額、5,000円超1万5,000円以下が支払額×1/2+2,500円、1万5,000円超が1万円です。地震保険料と旧長期損害保険料の両方がある場合でも、所得税の合計上限は5万円、住民税は2万5,000円です。一つの契約で両方に該当する場合は、どちらか一方を選んで控除を受けます。両方を重ねて申告することはできません。
控除を受けるには控除証明書が必要です。生命保険料控除証明書は10月ごろに保険会社から送られてきます。地震保険料の証明は、保険証券に控除証明が付いている場合もあります。証明書に書かれているのは支払保険料の金額であって、控除額そのものではありません。証明書の金額をそのまま控除額として書かないでください。証明書には「申告額」と「12月までの払込予定額」が並記されることがあるため、どちらを使うか様式の案内に従ってください。紙の証明書をなくした場合は、保険会社へ再発行を依頼できます。電子的控除証明書(XMLデータ)に対応している保険会社もあり、e-Taxや年末調整の電子化に対応した勤務先では、そのまま提出できる場合があります。勤務先が電子データに対応しているかは、年末調整の案内で確認してください。
給与所得者は、勤務先の締切までに給与所得者の保険料控除申告書と控除証明書を提出すれば、年末調整で控除を受けられます。締切に間に合わず出し忘れた場合でも、確定申告をすれば控除を受けられる場合があります。勤務先での年末調整のやり直しができることもあるので、まず勤務先へ相談してください。還付を受けるためだけの申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できます。過去の年分について出し忘れに気づいた場合も、この期間内なら還付の申告ができることがあります。自営業など年末調整がない人は、確定申告で申告します。なお、給与から天引きされている社会保険料は社会保険料控除であって、生命保険料控除とは別の欄です。団体扱いで給与天引きされている生命保険料がある場合は、勤務先の処理と重複して申告しないよう確認してください。
控除を受けられるのは、原則としてその保険料を実際に負担した人です。契約者の名義が配偶者になっていても、自分が保険料を負担していれば控除の対象になり得ます。逆に、名義が自分でも実際に負担していなければ対象になりません。子どもの保険料を親が負担している場合も、負担した親が控除を受けるのが基本です。ただし、保険金等の受取人が本人・配偶者・その他の親族であることなどの要件もあるため、名義と負担者が違う場合は、保険会社と税務署で扱いを確認してください。同じ保険料を家族の複数人が重ねて控除することはできません。
その年に剰余金の分配や割戻金を受けている場合、または受けることになっている場合は、支払った保険料からその金額を差し引いた残額で計算します。控除証明書の金額がすでに差引後になっていることもあるため、証明書の注記を確認してください。年の途中で加入した場合は、その年に実際に支払った保険料が対象です。年の途中で解約した場合も、解約するまでに支払った保険料は対象になり得ます。前納・一時払の保険料は、年ごとに按分して対象になる場合とならない場合があるため、控除証明書に記載された当年分の金額に従ってください。
このチェックリストだけで控除額は確定しません。契約が新契約か旧契約か、どの区分に当たるか、証明書のどの金額を使うかは保険会社へ、年末調整の締切・様式・電子データへの対応は勤務先へ、所得税の計算や確定申告の方法は税務署・国税庁の確定申告書等作成コーナーへ、個人住民税の控除額と6万円特例の住民税への影響はお住まいの市区町村の住民税担当へ確認してください。
戻る金額は人によって違います。生命保険料控除は所得控除なので、控除額そのものが戻るのではなく、控除額にその人の所得税率と住民税所得割の税率を掛けた程度だけ税額が下がります。たとえば所得税の控除額が4万円で所得税率10%の人なら、所得税の軽減は約4,000円程度です。所得税・住民税がかからない人には効果がありません。正確な金額は、確定申告書等作成コーナーで試算するか税務署へ確認してください。
還付されません。生命保険料控除・地震保険料控除は、課税される所得金額を減らす所得控除です。税額から直接差し引く税額控除ではないため、控除額の全額が戻るわけではありません。実際に軽くなるのは、控除額×所得税率(復興特別所得税を含めると×1.021)と、住民税の控除額×住民税所得割の税率を足した程度です。年末調整や確定申告の結果で表示される還付額と、控除額を混同しないでください。
上がるのは新契約の一般生命保険料についての所得税の限度額だけで、しかも23歳未満の扶養親族がいる場合に限られます。介護医療保険料と個人年金保険料の上限は各4万円のままで、3区分を合計した生命保険料控除全体の上限も12万円のままです。適用されるのは令和8年分(2026年分)以降の所得税で、2026年分限りの措置ではありません。今後の税制改正で変わる可能性はあるため、申告のときは国税庁の最新情報もあわせて確認してください。
できるとは限りません。6万円は限度額であって、実際の控除額は支払った新生命保険料の額で決まります。たとえば新生命保険料が年3万円なら控除額は3万円、年10万円なら10万円×1/4+3万円で5万5,000円です。6万円になるのは年12万円を超えて支払った場合です。また、子が扶養親族の要件を満たしている必要があります。扶養親族に該当するかは原則としてその年の12月31日の現況で判定し、年齢だけでなく生計を一にすることや所得要件も満たす必要があるため、23歳未満の子がいるというだけで必ず使えるとは限りません。
なりません。6万円になるのは新契約の一般生命保険料についての所得税の限度額だけです。介護医療保険料控除の所得税の上限は4万円のままで、住民税は2万8,000円のままです。医療保険やがん保険の保険料は介護医療保険料の区分に入ることが多いため、この特例の対象にならない場合があります。自分の保険がどの区分かは、控除証明書の表示で確認してください。
なりません。個人年金保険料控除の所得税の上限は4万円のまま、住民税は2万8,000円のままです。6万円になるのは新契約の一般生命保険料だけです。なお、個人年金保険でも個人年金保険料税制適格特約が付いていない場合は、個人年金保険料ではなく一般生命保険料として扱われることがあります。その場合の区分は控除証明書で確認してください。
なりません。一般・介護医療・個人年金の3区分を合計した所得税の上限は12万円のままです。6万円特例を使って一般が6万円、介護医療が4万円、個人年金が4万円で合計14万円になる場合でも、控除できるのは12万円までです。個人住民税の3区分合計の上限は7万円です。所得税と住民税の数字を取り違えないでください。
扶養親族に該当するかどうかは、原則としてその年の12月31日の現況で判定します。年齢も原則としてその年の12月31日現在で確認します。ただし、納税者が年の途中で死亡または出国する場合は、その死亡または出国の時の現況で判定します。年齢だけでなく、生計を一にすることや所得要件など扶養親族の要件を満たす必要があります。判断に迷う場合は勤務先の年末調整担当か税務署へ確認してください。
2012年(平成24年)1月1日以後に締結した契約が新契約、2011年(平成23年)12月31日以前に締結した契約が旧契約です。新契約は一般・介護医療・個人年金の3区分で所得税の上限が各4万円、旧契約は一般・個人年金の2区分で各5万円です。旧契約には介護医療の区分がありません。旧契約でも更新や特約の中途付加をすると新契約として扱われることがあります。控除証明書の「新制度」「旧制度」の表示で確認してください。
新契約だけで適用を受ける場合は所得税の上限4万円、旧契約だけなら上限5万円です。両方について適用を受ける場合は、旧生命保険料の年間支払額が6万円を超えるときは旧生命保険料だけで計算した控除額(上限5万円)、6万円以下のときは新旧の控除額の合計で上限4万円です。令和8年分以降、23歳未満の扶養親族を有して新生命保険料を支払った場合は、この合計の上限が6万円になります。個人年金保険料控除にはこの6万円を適用しません。
控除を受けられるのは原則として保険料を実際に負担した人です。契約者の名義が配偶者でも、自分が負担していれば対象になり得ます。ただし、保険金等の受取人が本人・配偶者・その他の親族であることなどの要件もあります。同じ保険料を夫婦の両方が重ねて控除することはできません。名義と負担者が違う場合は、保険会社と税務署で扱いを確認してください。
保険料を実際に負担した親が控除を受けるのが基本です。学資保険は一般生命保険料の区分に入ることが多く、新契約であれば23歳未満の扶養親族がいる場合の6万円特例の対象になり得ます。ただし保険金等の受取人の要件を満たす必要があります。子が独立して自分で保険料を払っている場合は、子の側で控除を受けます。区分と対象の可否は控除証明書で確認してください。
保険会社へ再発行を依頼できます。生命保険料控除証明書は10月ごろに送られてくることが多く、会社のコールセンターやマイページから再発行を申し込めるのが一般的です。年末調整の締切に間に合わない場合でも、後から確定申告で控除を受けられます。地震保険料の証明は保険証券に付いている場合があるので、証券も確認してください。再発行にかかる日数は会社によって違うため、早めに連絡してください。
使える場合があります。保険会社によっては電子的控除証明書(XMLデータ)を発行しており、e-Taxでの確定申告や、年末調整の電子化に対応している勤務先ではそのまま提出できます。ただし、勤務先が電子データに対応していない場合は、電子証明書を印刷した書面での提出を求められることがあります。勤務先の年末調整の案内と、保険会社のマイページで対応状況を確認してください。
確定申告をすれば控除を受けられる場合があります。還付を受けるためだけの申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できるため、過去の年分についても間に合うことがあります。勤務先によっては年末調整のやり直しに応じてもらえる場合もあるので、気づいた時点でまず勤務先へ相談してください。申告には控除証明書が必要なので、保管しているか確認してください。
解約するまでにその年に実際に支払った保険料は、控除の対象になり得ます。年の途中で加入した場合も同じで、その年に支払った金額が対象です。ただし控除証明書の記載が解約前の予定額になっていることがあるため、実際の支払額と合っているかを確認してください。解約返戻金を受け取った場合、その返戻金自体は保険料の支払額から差し引く剰余金・割戻金とは扱いが異なることがあるため、保険会社と税務署へ確認してください。
その年に剰余金の分配や割戻金を受けている場合、または受けることになっている場合は、支払った保険料からその金額を差し引いた残額で計算します。控除証明書の金額がすでに差引後になっていることも多いので、証明書の注記を読んで二重に差し引かないよう注意してください。分からない場合は、証明書を手元に置いて保険会社へ確認してください。
火災保険料のうち地震等損害部分でない保険料は、原則として地震保険料控除の対象になりません。地震保険は火災保険とセットで契約することが多く、控除証明書には地震保険料に相当する部分だけが記載されます。火災保険だけの契約では控除証明書が発行されないのが一般的です。ただし2006年12月31日までに締結した一定の長期損害保険契約は、旧長期損害保険料として経過措置の対象になることがあります。
対象になり得ます。賃貸住宅でも、自分が契約者として家財(生活用動産)を対象とする地震保険に加入していれば、地震等損害部分の保険料が控除の対象になります。対象は自己または生計を一にする配偶者その他の親族が所有する居住用家屋・生活用動産です。誰が保険料を負担したかも判定に関係します。契約内容と控除証明書の有無を保険会社へ確認してください。
所得税は、年間の支払額が5万円以下ならその全額、5万円を超える場合は5万円が上限です。個人住民税は支払額の2分の1で、上限は2万5,000円です。所得税と住民税で計算式も上限も違う点に注意してください。旧長期損害保険料もある場合は、両方を合わせても所得税は5万円、住民税は2万5,000円が上限です。実際の金額は控除証明書の地震保険料の欄で確認してください。
廃止された損害保険料控除の経過措置です。対象になるのは、2006年(平成18年)12月31日までに締結し、満期返戻金等があって保険期間または共済期間が10年以上で、2007年1月1日以後に契約の変更をしていない長期損害保険契約等です。所得税の控除額は1万円以下が全額、1万円超2万円以下が支払額×1/2+5,000円、2万円超が1万5,000円です。該当するかどうかは控除証明書の表示で確認してください。
別々の契約であれば両方を申告できますが、所得税の合計上限は5万円、個人住民税は2万5,000円です。一方、一つの契約で地震保険料と旧長期損害保険料の両方に該当する場合は、どちらか一方を選んで控除を受けることになり、両方を重ねて申告することはできません。どちらが有利かは金額によって変わるため、控除証明書の記載を見て計算し、迷う場合は税務署へ確認してください。
同じではありません。生命保険料控除は、所得税が新契約の各区分4万円・旧契約の各区分5万円・3区分合計12万円、個人住民税が各区分2万8,000円・3万5,000円・合計7万円です。地震保険料控除は所得税が最大5万円、住民税が支払額の2分の1で最大2万5,000円です。所得税で12万円引けるからといって、住民税からも12万円引けるわけではありません。23歳未満の扶養親族がいる場合の6万円特例は所得税の措置で、住民税は従来の計算式のままです。これらは全国共通の法定計算で、申告書の様式など自治体ごとに異なる事項だけ住所地の市区町村へ確認してください。
控除だけを目的に加入すると、支払う保険料のほうが軽くなる税額より大きくなるのが一般的です。たとえば所得税率10%の人が新契約の一般生命保険料を年8万円払っても、所得税の控除額は4万円で、軽くなる税額は所得税と住民税を合わせても1万円に届きません。保険は必要な保障を確保するためのもので、控除は付随的な効果と考えてください。必要な保障額と家計のバランスで判断することをおすすめします。
生命保険料控除証明書と地震保険料控除証明書を添付または提示します。e-Taxで申告する場合は、電子的控除証明書のデータを添付できることがあり、書面の添付を省略できる場合もあります。書面で提出する場合は、申告書の添付書類台紙に貼って提出します。証明書に記載されているのは支払保険料であって控除額ではないので、申告書には計算した控除額を記入します。書き方は確定申告書等作成コーナーの案内か税務署で確認してください。