例1:離婚後、子を扶養している母
- 離婚後に再婚しておらず、事実婚の相手もいない
- 生計を一にする子がいて、その子の総所得金額等は要件内(2026年分なら62万円以下)
- 子は他の人の同一生計配偶者・扶養親族になっていない
- 本人の合計所得金額は500万円以下
ひとり親控除の対象になり得る(所得税35万円・住民税30万円)
ひとり親控除に該当する場合、寡婦控除は使えません。児童扶養手当は別制度なので、受けたい場合は市区町村へ別に申請が必要です。
税金 GUIDE
ひとり親控除・寡婦控除・障害者控除は、どれも年末調整で申告し忘れやすい所得控除です。3つは別の制度で、要件も控除額も違います。ひとり親控除と寡婦控除は同時に使えませんが、扶養控除や配偶者控除と障害者控除は併用できる場合があります。所得税と個人住民税で控除額が違う点と、要介護認定だけでは障害者控除が自動適用されない点に注意してください。
年末調整で申告し忘れやすい人的控除です。ひとり親控除・寡婦控除・障害者控除はそれぞれ別の制度で、要件も控除額も違います。16歳未満で扶養控除がない扶養親族でも、障害者控除の対象になる場合があります。
3つとも所得控除で、控除額がそのまま戻るわけではありません。ひとり親控除と寡婦控除は同時には使えません。要介護・要支援の認定だけでは自動的に障害者控除になりませんが、65歳以上で一定の状態にあり市区町村長等の認定を受けた場合は対象になり得ます。障害年金を受けているだけで障害者控除が自動適用されるわけでもなく、逆に障害者手帳がなければ絶対に使えないわけでもありません。
実際の金額は入力条件によって異なります。正確な金額は公式窓口で確認するか、下のシミュレーターで概算してください。
所得税・住民税を概算する| 制度 | 誰についての控除か | 所得税の控除額 |
|---|---|---|
| ひとり親控除 | 納税者本人(婚姻していない等で生計を一にする子がいる人) | 35万円 |
| 寡婦控除 | 納税者本人(ひとり親に該当しない一定の人) | 27万円 |
| 障害者控除 | 納税者本人・同一生計配偶者・扶養親族 | 27万円/40万円/75万円(区分による) |
3つは別の制度で、それぞれ別に判定します。ひとり親控除と寡婦控除は同時には使えませんが、ひとり親控除や寡婦控除と障害者控除は、それぞれの要件を満たせば重ねて受けられます。
| 要件 | 内容 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| ① 事実婚の相手がいないこと | 事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと | 住民票に未届の夫・未届の妻などの記載がある場合は該当しないと判断されることがある |
| ② 生計を一にする子がいること | その子の総所得金額等が一定額以下で、他の人の同一生計配偶者・扶養親族になっていないこと | 子の年齢に制限はない。16歳未満の子でも対象になり得る |
| ③ 本人の合計所得金額が500万円以下 | 給与だけの人はおおよその給与収入で見当をつけ、最終的に合計所得金額で判定する | 副業・不動産・株式等の所得がある年は超えることがある |
前提として、婚姻をしていないこと、または配偶者の生死が明らかでない一定の人であることが必要です。判定は原則としてその年12月31日の現況で行います。離婚調停中・別居中というだけでは、この前提を満たしません。児童扶養手当を受けていることも要件ではありません。
| 状況 | ひとり親控除 | 寡婦控除 |
|---|---|---|
| 離婚後に再婚していない(生計を一にする子がいる) | 要件を満たせば対象 | ひとり親控除に該当する場合は寡婦控除は使えない |
| 離婚後に再婚していない(子はいないが他の扶養親族がいる) | 対象外(子がいないため) | 扶養親族がいれば対象になり得る(女性) |
| 死別後に再婚していない/夫の生死が明らかでない | 生計を一にする子がいれば対象 | 扶養親族がいなくても対象になり得る(女性) |
| 未婚のまま子を育てている | 要件を満たせば対象(男女とも) | 対象外(寡婦控除は民法上の婚姻を前提とする部分がある) |
寡婦控除は女性についての控除です。未婚のまま子を育てている人は、寡婦控除ではなくひとり親控除の要件を確認してください。旧制度にあった「特別の寡婦」や「寡夫控除」は現行制度と異なるため、古い記事の区分と混同しないでください。どの状況でも、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいる場合は対象外です。
| 区分 | 主な該当例 | 所得税の控除額 |
|---|---|---|
| 障害者 | 身体障害者手帳3〜6級、精神障害者保健福祉手帳2級・3級、療育手帳の中軽度、児童相談所・知的障害者更生相談所・精神保健福祉センター・精神保健指定医などにより知的障害者と判定された人など | 27万円 |
| 特別障害者 | 身体障害者手帳1級・2級、精神障害者保健福祉手帳1級、療育手帳の重度、知的障害者と判定された人のうち重度と判定された人、12月31日の現況で引き続き6か月以上にわたり身体の障害により寝たきりで複雑な介護を必要とする人など | 40万円 |
| 同居特別障害者 | 特別障害者である同一生計配偶者・扶養親族と同居を常況としている場合 | 75万円 |
区分の判定は手帳の等級だけで決まるものではなく、知的障害者としての判定、戦傷病者手帳、原爆被爆者に関する一定の認定、市町村長等の認定などによる場合もあります。6か月以上寝たきりで複雑な介護を必要とする人は、介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる人が対象で、手帳がなくても特別障害者に当たり得ます。もともと同居していた人が病気の治療のため入院している場合は、その入院が結果として1年以上の長期にわたるときでも、同居に該当するものとして取り扱って差し支えないとされています。一方、老人ホームなどへ入所している場合は、その老人ホームが居所となるため同居しているとはいえないとされています。入院と入所では扱いが違います。自分がどの区分に当たるかは税務署へ確認してください。
| 控除 | 所得税 | 個人住民税 |
|---|---|---|
| ひとり親控除 | 35万円 | 30万円 |
| 寡婦控除 | 27万円 | 26万円 |
| 障害者控除 | 27万円 | 26万円 |
| 特別障害者控除 | 40万円 | 30万円 |
| 同居特別障害者控除 | 75万円 | 53万円 |
所得税と個人住民税では控除額が違います。所得税の金額をそのまま住民税の計算に当てはめないでください。所得税はその年分に反映され、個人住民税は原則として翌年度へ反映されます。どちらも所得控除なので、控除額がそのまま還付されるわけではありません。住民税の非課税判定や各種給付の所得判定は、この控除額だけで単純に決まるものではありません。均等割・所得割・森林環境税もそれぞれ別の計算です。
| 項目 | 年末調整 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 提出するもの | 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の該当欄に記載 | 確定申告書の該当欄に記載 |
| 時期 | 勤務先が定める締切(11月ごろが多い) | 翌年の申告期間。還付だけなら翌年1月1日から5年間 |
| 判定の基準日 | その年12月31日の現況(年末調整時に見込みで記載し、変わったら異動の届出) | その年12月31日の現況 |
| 住民税への反映 | 勤務先からの給与支払報告書を通じて翌年度へ反映 | 申告内容が市区町村へ送られて翌年度へ反映 |
障害者・寡婦・ひとり親に関する欄は扶養控除等(異動)申告書にあります。年末調整で申告し忘れた場合でも、確定申告で控除を受けられます。還付を受けるためだけの申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できます。
| 制度 | 何のための仕組みか | 窓口 |
|---|---|---|
| 障害者控除(所得税・住民税) | 課税所得を減らす所得控除 | 勤務先の年末調整・税務署(認定書の交付は市区町村) |
| 障害年金 | 所定の障害の状態にある人への公的年金給付(原則非課税) | 年金事務所・市区町村の年金担当 |
| 障害者手帳 | 各種の福祉サービスや割引を受けるための手帳 | 住所地の市区町村 |
| 要介護・要支援認定 | 介護保険のサービスを利用するための認定 | 住所地の市区町村の介護保険担当 |
| 特別障害者手当などの福祉給付 | 在宅で重度の障害がある人などに支給される手当(所得制限あり) | 住所地の市区町村の障害福祉担当 |
障害年金を受けているだけで障害者控除が自動適用されるわけではなく、逆に障害者手帳がなければ絶対に使えないわけでもありません。要介護・要支援の認定も、そのままでは障害者控除の要件にはなりません。特別障害者手当などの福祉給付は市区町村の障害福祉の制度で、税法上の特別障害者の区分とは別に判定されます。手当を受けていることが税の区分を決めるわけではなく、税の区分が手当の支給を決めるわけでもありません。障害者控除の対象になったからといって、手帳や年金が自動的に取得できるわけでもありません。それぞれ別に確認・申請してください。
| 項目 | ひとり親控除 | 児童扶養手当 |
|---|---|---|
| 性格 | 所得税・住民税の所得控除 | ひとり親家庭等に支給される手当 |
| 手続き | 年末調整または確定申告 | 住所地の市区町村へ認定請求 |
| 所得の見方 | 本人の合計所得金額500万円以下などで判定 | 所得制限があり、養育費の一定割合を所得に算入するなど税とは異なるルールがある |
| 自動連動 | 控除を受けても手当が自動申請されるわけではない | 手当を受けていてもひとり親控除が自動適用されるわけではない |
2つは別制度です。どちらか一方の手続きをすれば他方も受けられる、という関係ではありません。児童扶養手当の所得計算では養育費の扱いが税と異なるため、税の申告書の数字をそのまま当てはめないでください。詳しくは児童扶養手当のページと住所地の市区町村で確認してください。
| 年分 | 子の総所得金額等の要件 | 備考 |
|---|---|---|
| 令和6年分(2024年分)以前 | 48万円以下 | 従来の金額 |
| 令和7年分(2025年分) | 58万円以下 | 令和7年度税制改正による見直し |
| 令和8年分(2026年分)以後 | 62万円以下 | 令和8年12月1日施行、令和8年分以後の所得税に適用 |
過去の年分について申告し直す場合は、その年分の要件で判定します。2026年分の申告で48万円や58万円の基準を使わないよう注意してください。令和8年12月1日という施行日の前に納税者が死亡・出国して準確定申告を行った場合など、適用関係が通常と異なることがあります。該当しそうな場合は税務署へ確認してください。
ひとり親控除の対象になり得る(所得税35万円・住民税30万円)
ひとり親控除に該当する場合、寡婦控除は使えません。児童扶養手当は別制度なので、受けたい場合は市区町村へ別に申請が必要です。
要件を満たせばひとり親控除の対象(所得税35万円・住民税30万円)
旧制度の寡夫控除とは要件が異なります。古い記事の条件で判断しないでください。
要件を満たせばひとり親控除の対象(寡婦控除は対象外)
寡婦控除は民法上の婚姻関係が前提になる部分があるため、未婚の人はひとり親控除の要件を確認してください。
ひとり親控除も寡婦控除も対象外になり得る
子が独立して扶養から外れた年に、前年と同じつもりで申告してしまう誤りが起きやすい場面です。12月31日時点の状況で判定してください。
寡婦控除の対象になり得る(所得税27万円・住民税26万円)
離婚の場合と死別の場合で条件が違う点が、最も間違えやすいところです。死別後に再婚していれば対象外です。
ひとり親控除・寡婦控除とも対象外になり得る
同居している交際相手がいる場合の判断は個別の事情によります。住民票の記載内容を確認し、判断に迷う場合は税務署へ確認してください。
軽減額の概算:合計約53,567円(扶養控除がなくても障害者控除は使える)
概算です。実際の軽減額は課税所得、所得税率、ほかの控除、住民税の状況によって変わります。扶養控除がないから障害者控除もない、と考えて申告を漏らさないでください。
障害者控除27万円または特別障害者控除40万円の対象になり得る
仕送りの記録など、生計を一にしていることを確認できる資料を保管してください。同じ親について兄弟姉妹が重ねて申告することはできません。
同居特別障害者として所得税75万円・住民税53万円を適用。軽減額の概算は合計約129,575円
概算です。入院前から別居していた場合や、老人ホームなどへ入所している場合は扱いが変わります(例10)。入院の理由が病気の治療であること、もともと同居を常況としていたことが前提です。判断に迷う場合は税務署へ確認してください。
同居特別障害者(75万円)には当たらないが、27万円または40万円の対象になり得る
入所は入院とは扱いが違います。病気の治療のための入院であれば長期でも同居として取り扱って差し支えないとされていますが(例9)、老人ホームなどへの入所はその施設が居所になるため同居とはされません。入所の経緯と施設の種類を整理して税務署へ確認してください。
この経路では、市区町村長等の認定を受けられれば障害者控除の対象になり得る
これは市区町村長等の認定による経路だけを追った例で、ほかの該当要件に当たらない前提です。障害者控除の該当経路は複数あるため、認定書がないことだけを理由に対象外と判断しないでください。手帳を持っている人や知的障害者と判定された人、6か月以上寝たきりで複雑な介護を必要とする状態の人は、認定書がなくても対象になり得ます。申請方法、対象年度、判定基準、必要書類は自治体ごとに異なります。認定書は障害者手帳そのものではありません。
確定申告で控除を受けられる(過去の年分も期間内なら可能)
勤務先で年末調整のやり直しに応じてもらえることもあります。気づいた時点でまず勤務先へ相談してください。
軽減額の概算:合計約70,840円
概算です。本人が障害者控除を受ける場合、扶養親族側の要件は関係ありません。障害年金を受けているかどうかとも別の判定です。
軽減額の概算:合計約65,735円(控除額35万円がそのまま戻るわけではない)
概算です。実際の軽減額は課税所得、所得税率、ほかの所得控除、住民税の状況によって変わります。所得税・住民税がかからない人には、税額を下げる効果がありません。
計算例は考え方を示すための概算です。実際の金額は、適用される税率区分、復興特別所得税、住民税への影響、個別の事情によって変わります。
この制度は、人によって期限の起点が異なる・一律の期限計算ルールがないため、期限の自動計算には対応していません。期限は上記の時期の目安と公式窓口で確認してください。
勤務先・税務署・e-Tax(障害者控除対象者認定書の交付申請は住所地の市区町村)
ひとり親控除・寡婦控除・障害者控除は、同じ「人的控除」と呼ばれる仲間ですが、それぞれ要件も控除額も別です。ひとり親控除と寡婦控除は納税者本人の状況についての控除で、同時には使えません。障害者控除は納税者本人だけでなく、同一生計配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合にも受けられる控除で、ひとり親控除や寡婦控除と重ねて受けることもできます。まずどの制度の話なのかを分けてから、要件を1つずつ確認してください。判定はいずれも原則としてその年12月31日の現況で行います。
ひとり親控除は、原則としてその年12月31日の現況で、婚姻をしていない人または配偶者の生死が明らかでない一定の人のうち、次の3つをすべて満たす場合に受けられます。①事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと。②生計を一にする子がいること。この子は総所得金額等が一定額以下で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。③本人の合計所得金額が500万円以下であること。控除額は所得税で35万円です。男性・女性のどちらも対象になり得ます。離婚して子どもがいれば必ず使える、という制度ではありません。3要件のどれか1つでも欠けると対象になりません。
ひとり親控除の「生計を一にする子」に年齢の制限はありません。扶養控除は16歳以上の扶養親族が対象ですが、ひとり親控除は16歳未満の子でも、総所得金額等の要件などを満たせば対象になります。未就学の子を育てている場合も同じです。また、未婚のまま子を育てている人も、要件を満たせばひとり親控除の対象になり得ます。制度が改正される前の「寡婦・寡夫控除」の時代には未婚のひとり親が対象外でしたが、現在は異なります。古い記事の説明をそのまま当てはめないでください。
生計を一にする子の総所得金額等の要件は年分によって違います。令和6年分(2024年分)以前は48万円以下、令和7年分(2025年分)は58万円以下、令和8年分(2026年分)以後は62万円以下です。62万円以下への改正は令和8年12月1日施行で、令和8年分以後の所得税に適用されます。過去の年分について申告し直す場合は、その年分の金額で判定してください。なお、施行日より前に納税者が死亡または出国して準確定申告を行った場合など、適用関係が通常と異なることがあります。該当しそうな場合は税務署へ確認してください。
ひとり親控除も寡婦控除も、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいる場合は対象になりません。住民票に「未届の夫」「未届の妻」などの記載がある場合は、この事実上婚姻関係と同様の事情にあると判断されることがあります。同居している交際相手がいる場合の判断は個別の事情によるため、一律には決まりません。また、離婚調停中である、別居しているというだけでは、婚姻をしていない人という前提を満たしません。判断に迷う場合は、勤務先の年末調整担当ではなく税務署へ確認してください。
寡婦控除は、ひとり親控除に該当しない人が対象で、控除額は所得税で27万円です。共通の要件として、本人の合計所得金額が500万円以下であることと、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないことが必要です。そのうえで、①夫と離婚した後に再婚していない人は、扶養親族がいることが必要です。②夫と死別した後に再婚していない人、または夫の生死が明らかでない一定の人は、扶養親族の要件がありません。寡婦控除は女性についての控除で、民法上の婚姻関係が前提になる部分があります。未婚のまま子を育てている人は、寡婦控除ではなくひとり親控除の要件を確認してください。ひとり親控除と寡婦控除を同時に使うことはできません。
かつては「寡婦控除」「特別の寡婦」「寡夫控除」という区分があり、未婚のひとり親は対象外でした。現在は、ひとり親控除と寡婦控除の2本立てになっており、未婚でも要件を満たせばひとり親控除の対象になります。古い記事や古い様式の説明をそのまま当てはめると、対象なのに申告しない、あるいは対象外なのに申告してしまうことがあります。最新の申告書の様式と国税庁の案内で確認してください。
障害者控除は、納税者本人が障害者に該当する場合のほか、同一生計配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合にも受けられます。控除額は所得税で、障害者が27万円、特別障害者が40万円、同居特別障害者が75万円です。ここで重要なのは、16歳未満で扶養控除の対象にならない扶養親族でも、障害者控除は受けられる場合があるという点です。扶養控除がないから障害者控除もない、と考えて申告を漏らすケースが少なくありません。また、扶養控除や配偶者控除と障害者控除は、それぞれの要件を満たせば併用できます。
一般の障害者に当たるのは、身体障害者手帳の3級から6級、精神障害者保健福祉手帳の2級・3級、療育手帳の中軽度などに該当する場合です。特別障害者に当たるのは、身体障害者手帳の1級・2級、精神障害者保健福祉手帳の1級、療育手帳の重度、12月31日の現況で引き続き6か月以上にわたり身体の障害により寝たきりで、複雑な介護を必要とする人などです。この6か月以上寝たきりの区分は、介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる人が対象で、手帳がなくても該当し得ます。また、児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医などにより知的障害者と判定された人は障害者に当たり、そのうち重度と判定された人は特別障害者に当たります。療育手帳を持っていない場合でも、これらの判定を受けていれば対象になり得ます。このほか、戦傷病者手帳の交付を受けている人、原爆被爆者として一定の認定を受けている人、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人なども区分の対象になります。同居特別障害者は、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族と同居を常況としている場合の区分です。区分の判定は手帳の等級だけで決まるわけではないため、迷う場合は税務署へ確認してください。
同居特別障害者に当たるには、その特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族が、納税者本人、その配偶者、または生計を一にするその他の親族のいずれかと同居を常況としていることが必要です。ここで扱いが分かれるのが入院と施設入所です。国税庁の質疑応答事例「「同居」の範囲(長期間入院している場合)」では、病気の治療のための入院である限り、その期間が結果として1年以上といった長期にわたる場合であっても、同居に該当するものとして取り扱って差し支えないとされています。入院期間が長いというだけで同居特別障害者に当たらなくなるわけではありません。一方、老人ホームなどへ入所している場合は、その老人ホームが居所となるため、同居しているとはいえないとされています。入院か入所かで結論が変わる点に注意してください。
長期入院を同居として扱えるのは、もともとその人と同居を常況としていた場合です。入院前から別居していた人が入院したからといって同居になるわけではありません。また、これはあくまで同居特別障害者(所得税75万円・住民税53万円)に当たるかどうかの判定の話で、その前提として、その人が特別障害者に該当すること、納税者と生計を一にしていること、同一生計配偶者または扶養親族の要件を満たしていることが必要です。障害者控除そのものの要件は国税庁のタックスアンサーNo.1160に、寝たきりの扶養家族についての控除額の関係はNo.1184に示されています。No.1184では、寝たきりで複雑な介護を必要とする人は特別障害者に当たり、障害者控除と扶養控除・配偶者控除の両方を受けられるとされています。同居特別障害者に当たる場合は、扶養控除等に加えて障害者控除75万円を適用します。個別の判断が必要な場合は税務署へ確認してください。
身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳などの交付を申請中である場合でも、その年12月31日の現況で障害の程度が明らかであるなど一定の要件を満たせば、障害者控除を受けられることがあります。手帳がまだ手元にないという理由だけで諦めないでください。また、国外に住む親族について扶養控除や障害者控除を適用する場合は、親族関係書類や送金関係書類など追加の書類が必要になります。必要な書類は年分や制度によって変わるため、勤務先の年末調整担当と税務署で確認してください。
介護保険の要介護・要支援の認定を受けていても、それだけで税法上の障害者控除が自動的に適用されるわけではありません。ただし、65歳以上の人で、精神または身体に障害があり、その障害の程度が障害者や特別障害者に準ずるものとして市町村長等の認定を受けた場合には、障害者控除の対象になり得ます。この認定を受けると、自治体から障害者控除対象者認定書が交付されます。認定書は障害者手帳そのものではありません。また、ケアマネジャーが税の適用を最終的に判断する制度でもありません。介護保険の認定と税の控除は別の手続きだと考えてください。
障害者控除対象者認定書の交付申請先は、住所地の市区町村(高齢者福祉や介護保険の担当課)です。申請方法、対象になる年度、判定の基準、必要な書類は自治体ごとに異なります。認定書の交付日と、控除を受けられる年分の関係も自治体の案内で確認してください。毎年申請が必要な自治体と、一定期間は継続して使える自治体があります。本人が亡くなった後に相続人が申請できるかどうかも自治体によって異なります。税務上その認定書で控除を適用してよいかの最終確認先は税務署で、認定書の申請先は市区町村です。窓口が分かれている点に注意してください。詳しい手続きは介護に関する専用のページで確認してください。
ひとり親控除は所得税35万円に対して個人住民税は30万円、寡婦控除は所得税27万円に対して住民税26万円、障害者控除は所得税27万円に対して住民税26万円、特別障害者は所得税40万円に対して住民税30万円、同居特別障害者は所得税75万円に対して住民税53万円です。所得税の金額をそのまま住民税の計算に当てはめないでください。所得税はその年分に反映され、個人住民税は原則として翌年度へ反映されます。住民税には所得割のほかに均等割があり、森林環境税も別に課されます。住民税が非課税になるかどうかや、保育料・各種給付の所得判定は、控除額だけで単純に決まるものではありません。自治体独自の減免制度と、法律で定められたこれらの所得控除も別のものです。
3つとも所得控除なので、控除額がそのまま還付される制度ではありません。実際に軽くなる税額は、おおよそ「所得税の控除額×その人の所得税率(復興特別所得税を含めると×1.021)」と「住民税の控除額×住民税所得割の税率」を足した程度にとどまります。たとえばひとり親控除で所得税率10%の人なら、所得税・住民税を合わせても軽減は7万円弱です。所得税・住民税がかからない人には、税額を下げる効果がありません。控除額の大きさだけを見て還付額を期待しないでください。
給与所得者は、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の障害者・寡婦・ひとり親に関する欄に記載します。判定は原則としてその年12月31日の現況なので、年末調整の時点では見込みで記載し、その後に状況が変われば異動の届出をします。年の途中で離婚・死別・再婚した場合や、扶養親族の状況が変わった場合は、12月31日時点でどうなっているかで判定します。納税者本人または対象者が年の途中で死亡した場合や、出国して非居住者になった場合は、その死亡または出国の時の現況で判定します。障害者手帳の等級などセンシティブな情報を勤務先へ提出することになる場合があるため、記載の範囲や書類の扱いについては勤務先の担当部署へ確認してください。確定申告であれば勤務先を経由せずに申告できます。
年末調整で申告し忘れても、確定申告をすれば控除を受けられます。還付を受けるためだけの申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できるため、過去の年分についても間に合うことがあります。勤務先で年末調整のやり直しに応じてもらえることもあるので、まず勤務先へ相談してください。なお、同じ扶養親族について、複数の人が重ねて障害者控除や扶養控除を申告することはできません。共働き世帯や兄弟姉妹で親を扶養している場合は、誰が申告するかを事前に決めてください。障害者控除対象者認定書など、申告の根拠になる書類は手元で保管してください。
ひとり親控除は税の所得控除で、児童扶養手当は市区町村へ認定請求する別の給付です。控除を受けても手当が自動的に申請されるわけではありません。児童扶養手当の所得計算には、養育費の一定割合を所得に算入するなど税とは異なるルールがあるため、税の申告書の数字をそのまま当てはめないでください。また、所得税の扶養控除と健康保険の被扶養者は別の判定です。障害年金は原則として非課税ですが、非課税であることと障害者控除の資格判定は別の話で、障害年金を受けているだけで障害者控除が自動適用されるわけではありません。逆に、障害者控除の対象になったからといって、障害年金や障害者手帳が自動的に取得できるわけでもありません。特別障害者手当などの福祉給付も、市区町村の障害福祉の制度として所得制限を含む独自の基準で判定されるもので、税法上の特別障害者の区分とは別です。手当を受けているかどうかで税の区分が決まるわけではないため、税の区分は税務署、手当は市区町村の障害福祉担当へそれぞれ確認してください。
このチェックリストだけで適用の可否は確定しません。ひとり親・寡婦・障害者控除の判定や、同居を常況としているかの判断は税務署・国税庁の確定申告書等作成コーナーへ、年末調整の記載方法と提出書類の扱いは勤務先の担当部署へ、障害者控除対象者認定書の交付申請と対象年度は住所地の市区町村(高齢者福祉・介護保険の担当)へ、児童扶養手当の申請と所得判定は住所地の市区町村のひとり親支援担当へ、障害年金は年金事務所へ、障害者手帳は住所地の市区町村の障害福祉担当へ確認してください。
所得税の控除額は35万円、個人住民税は30万円です。所得税と住民税で金額が違う点に注意してください。これは所得控除なので、35万円がそのまま戻るわけではありません。実際に軽くなる税額は、所得税の控除額×所得税率と、住民税の控除額×住民税所得割の税率を足した程度です。所得税率10%の人なら、所得税・住民税を合わせても7万円弱が目安です。
使えます。ひとり親控除は男性・女性のどちらも対象になり得ます。要件は同じで、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと、生計を一にする子がいること、本人の合計所得金額が500万円以下であることの3つをすべて満たす必要があります。旧制度の寡夫控除とは要件が異なるため、古い記事の条件で判断しないでください。
使えます。婚姻歴がなくても、要件を満たせばひとり親控除の対象になり得ます。制度が改正される前の寡婦・寡夫控除の時代には未婚のひとり親は対象外でしたが、現在は異なります。ただし、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいる場合は対象外です。寡婦控除は民法上の婚姻関係が前提になる部分があるため、未婚の人はひとり親控除の要件を確認してください。
ありません。ひとり親控除の「生計を一にする子」に年齢の制限はなく、16歳未満の子でも要件を満たせば対象になります。扶養控除は16歳以上の扶養親族が対象ですが、ひとり親控除は別の制度です。未就学の子を育てている場合も同じです。ただし、その子の総所得金額等が年分ごとの要件を満たし、他の人の同一生計配偶者・扶養親族になっていないことが必要です。
子の総所得金額等が年分ごとの要件を超えると、ひとり親控除の対象になりません。要件は令和6年分以前が48万円以下、令和7年分が58万円以下、令和8年分(2026年分)以後が62万円以下です。アルバイトをしている子がいる場合は、その年の収入が要件内かを確認してください。判定は原則としてその年12月31日の現況で行います。
生計を一にする子の総所得金額等が62万円以下であることが要件です。これは令和8年12月1日施行の改正によるもので、令和8年分(2026年分)以後の所得税に適用されます。令和7年分は58万円以下、令和6年分以前は48万円以下でした。過去の年分について申告し直す場合は、その年分の金額で判定してください。2026年分の申告で48万円や58万円の基準を使わないよう注意してください。
対象になるとは限りません。ひとり親控除は税の所得控除、児童扶養手当は市区町村へ認定請求する別の給付制度です。手当を受けていることはひとり親控除の要件ではなく、逆に控除を受けても手当が自動的に申請されるわけでもありません。ひとり親控除は、事実婚の相手がいないこと、生計を一にする子がいること、本人の合計所得金額500万円以下という3要件で判定します。
養育費を受け取っていること自体は、ひとり親控除の要件を直接左右するものではありません。ひとり親控除は3要件で判定します。一方、児童扶養手当の所得計算では、受け取った養育費の一定割合を所得に算入するなど税とは異なるルールがあるため、手当の判定には影響します。税と手当で扱いが違う点を混同しないでください。詳しくは住所地の市区町村へ確認してください。
事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいる場合、ひとり親控除も寡婦控除も対象外になります。住民票に未届の夫・未届の妻などの記載がある場合は、これに当たると判断されることがあります。同居しているだけで一律に決まるわけではなく、個別の事情によります。住民票の記載内容を確認したうえで、判断に迷う場合は税務署へ確認してください。
ひとり親控除は生計を一にする子がいることが要件で、男女とも対象、控除額は所得税35万円です。寡婦控除はひとり親控除に該当しない人が対象で、女性についての控除、控除額は所得税27万円です。寡婦控除は離婚後の場合に扶養親族が必要で、死別後や夫の生死が明らかでない一定の場合は扶養親族の要件がありません。どちらも本人の合計所得金額500万円以下と、事実婚の相手がいないことが共通の要件です。
使えません。ひとり親控除と寡婦控除は同時に適用できず、ひとり親控除の要件を満たす場合はひとり親控除が優先されます。寡婦控除は「ひとり親控除に該当しない人」が対象と定められているためです。一方、ひとり親控除や寡婦控除と障害者控除は別の制度なので、それぞれの要件を満たせば重ねて受けられます。
違います。夫と離婚した後に再婚していない場合は、扶養親族がいることが必要です。一方、夫と死別した後に再婚していない場合や、夫の生死が明らかでない一定の場合は、扶養親族の要件がありません。どちらも本人の合計所得金額が500万円以下であることと、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないことが共通の要件です。ここを取り違えて申告する誤りが多い部分です。
所得税は、障害者が27万円、特別障害者が40万円、同居特別障害者が75万円です。個人住民税は別で、障害者26万円、特別障害者30万円、同居特別障害者53万円です。所得税の金額をそのまま住民税に当てはめないでください。どの区分に当たるかは手帳の等級だけで決まるわけではないため、迷う場合は税務署へ確認してください。
使えます。障害者控除は、納税者本人が障害者に該当する場合にも受けられます。同一生計配偶者や扶養親族が該当する場合にも受けられるので、対象は本人・配偶者・扶養親族の3通りです。本人が受ける場合、扶養親族側の所得要件などは関係ありません。年末調整では、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の該当欄に記載します。
対象になり得ます。16歳未満の扶養親族は扶養控除の対象になりませんが、障害者控除は別の制度なので、その子が障害者に該当すれば控除を受けられる場合があります。扶養控除がないから障害者控除もないと考えて申告を漏らすケースが少なくありません。ひとり親控除についても、子の年齢制限はありません。
手帳がなければ絶対に使えない、というわけではありません。手帳のほかに、戦傷病者手帳、原爆被爆者としての一定の認定、市町村長等の認定(障害者控除対象者認定書)、児童相談所・知的障害者更生相談所・精神保健福祉センター・精神保健指定医などによる知的障害者としての判定、12月31日の現況で引き続き6か月以上にわたり身体の障害により寝たきりで複雑な介護を必要とする状態など、区分に該当する根拠はいくつかあります。また、手帳の交付を申請中である場合でも、一定の要件を満たせば控除を受けられることがあります。自分が該当するかは税務署へ確認してください。
自動的に対象になるわけではありません。障害年金は所定の障害の状態にある人への公的年金給付で、原則として非課税です。一方、税法上の障害者控除は手帳や認定などによって区分を判定します。障害年金を受けていることと障害者控除の資格判定は別の話です。逆に、障害者控除の対象になったからといって、障害年金が自動的に受けられるわけでもありません。それぞれ別に確認してください。
要介護・要支援の認定だけでは、税法上の障害者控除は自動適用されません。ただし、65歳以上の人で、精神または身体に障害があり、その程度が障害者や特別障害者に準ずるものとして市町村長等の認定を受けた場合は対象になり得ます。この認定を受けると障害者控除対象者認定書が交付されます。介護保険の認定と税の控除は別の手続きだと考え、住所地の市区町村へ申請の可否を確認してください。
住所地の市区町村(高齢者福祉や介護保険の担当課)で交付申請をします。申請方法、対象になる年度、判定の基準、必要な書類は自治体ごとに異なります。毎年申請が必要な自治体と、一定期間は継続して使える自治体があります。本人が亡くなった後に相続人が申請できるかどうかも自治体によって違います。認定書は障害者手帳そのものではなく、税務上その認定書で控除を適用してよいかの最終確認先は税務署です。
ならないと判断されることがあります。同居特別障害者に当たるには、特別障害者である扶養親族等が納税者本人・配偶者・生計を一にするその他の親族のいずれかと常に同居していることが必要です。老人ホームなどの施設へ入所している場合は同居に当たらないと判断されることがあります。この場合でも、特別障害者としての控除(所得税40万円)は受けられる可能性があります。入所の経緯と期間を整理して税務署へ確認してください。
使えることがあります。児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医などにより知的障害者と判定された人は、療育手帳の有無にかかわらず障害者控除の対象になり得ます。そのうち重度と判定された人は特別障害者に当たります。療育手帳を持っている場合は、その区分(重度かどうか)で判定します。どの判定書類で申告できるかは、判定を受けた機関の書類を用意したうえで税務署へ確認してください。
その年12月31日の現況で、引き続き6か月以上にわたり身体の障害により寝たきりの状態にあり、複雑な介護を必要とする人は特別障害者に当たります。複雑な介護を必要とするとは、介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められることをいいます。障害者手帳がなくても該当し得る区分です。納税者本人・配偶者・生計を一にするその他の親族のいずれかと同居を常況としていれば、同居特別障害者に当たる可能性もあります。状態の記録を整理して税務署へ確認してください。
自動的にそうなるわけではありません。特別障害者手当は、在宅で重度の障害がある人などに市区町村から支給される福祉の手当で、所得制限を含む独自の基準で判定されます。税法上の特別障害者の区分は、手帳の等級や各種の判定・認定によって別に判断します。手当を受けていることが税の区分を決めるわけではなく、税の区分が手当の支給を決めるわけでもありません。手当は市区町村の障害福祉担当、税の区分は税務署へそれぞれ確認してください。
同居扱いになります。国税庁の質疑応答事例「「同居」の範囲(長期間入院している場合)」では、病気の治療のための入院である限り、その期間が結果として1年以上といった長期にわたる場合であっても、同居に該当するものとして取り扱って差し支えないとされています。入院が長いというだけで同居特別障害者(所得税75万円・住民税53万円)に当たらなくなるわけではありません。前提として、もともと同居を常況としていたこと、その人が特別障害者に該当すること、同一生計配偶者または扶養親族の要件を満たしていることが必要です。一方、老人ホームなどへ入所している場合は、その老人ホームが居所となるため同居しているとはいえないとされており、入院とは扱いが違います。
対象になり得ます。別居していても、生計を一にしていて扶養親族の要件を満たせば扶養控除の対象になり、その親が障害者に該当すれば障害者控除も受けられます。ただし別居しているため、同居特別障害者(所得税75万円)には当たりません。仕送りの記録など、生計を一にしていることを確認できる資料を保管してください。同じ親について兄弟姉妹が重ねて申告することはできません。
できます。扶養控除と障害者控除は別の制度なので、それぞれの要件を満たせば重ねて受けられます。さらに、16歳未満で扶養控除の対象にならない扶養親族についても、障害者控除だけは受けられる場合があります。扶養控除がないから障害者控除もない、という関係ではありません。年末調整では、扶養控除等申告書のそれぞれの欄に記載します。
できます。同一生計配偶者が障害者に該当する場合、配偶者控除(要件を満たす場合)と障害者控除の両方を受けられます。さらに、その配偶者が特別障害者で同居を常況としている場合は、同居特別障害者としての控除(所得税75万円)の対象になり得ます。配偶者控除の要件と障害者控除の要件はそれぞれ別に判定してください。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の、障害者・寡婦・ひとり親に関する欄に記載して勤務先へ提出します。証明書の添付までは求められず申告書への記載で足りる場合もありますが、勤務先から手帳の写しなどの提示を求められることもあります。センシティブな情報を勤務先へ提出することになる場合があるため、記載の範囲や書類の扱いについては勤務先の担当部署へ確認してください。確定申告であれば勤務先を経由せずに申告できます。
確定申告をすれば控除を受けられます。還付を受けるためだけの申告は、原則としてその年の翌年1月1日から5年間提出できるため、過去の年分についても間に合うことがあります。勤務先で年末調整のやり直しに応じてもらえることもあるので、気づいた時点でまず勤務先へ相談してください。申告の根拠になる書類(障害者控除対象者認定書など)は手元で保管してください。
あります。ただし金額が所得税とは違い、ひとり親控除30万円、寡婦控除26万円、障害者控除26万円、特別障害者控除30万円、同居特別障害者控除53万円です。所得税はその年分に反映され、個人住民税は原則として翌年度へ反映されます。住民税には所得割のほかに均等割があり、森林環境税も別に課されます。住民税が非課税になるかどうかは控除額だけで単純に決まるものではありません。
戻りません。3つとも所得控除で、課税される所得金額を減らす仕組みです。実際に軽くなる税額は、所得税の控除額×所得税率(復興特別所得税を含めると×1.021)と、住民税の控除額×住民税所得割の税率を足した程度にとどまります。たとえばひとり親控除で所得税率10%の人なら、所得税・住民税を合わせても7万円弱が目安です。所得税・住民税がかからない人には、税額を下げる効果がありません。
判定は原則としてその年12月31日の現況で行います。年の途中で離婚しても、12月31日時点で要件を満たしていればその年分から対象になり得ます。逆に、年の途中まで要件を満たしていても、12月31日時点で再婚していれば対象になりません。年末調整の時点では見込みで記載し、その後に状況が変わった場合は異動の届出をしてください。
納税者本人が年の途中で死亡した場合や、出国して非居住者になった場合は、その死亡または出国の時の現況で判定します。12月31日ではありません。また、令和8年12月1日施行の改正(子の所得要件62万円以下)について、施行日より前に死亡・出国して準確定申告を行った場合など、適用関係が通常と異なることがあります。該当しそうな場合は税務署へ確認してください。